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菅平牧場から四阿山~根子岳周回 2018/8/15 [山歩き・ウォーキング]
根子岳への登りから四阿山を眺める。笹原の開放的な稜線と鞍部の大スキマ。
場所・山行日 | ・四阿山:あずまやさん:2354m:独標 ・根子岳:ねこだけ:2207m:独標 2018年8月15日(水) |
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ルート | 菅平牧場P~小四阿~中四阿~四阿山~大スキマ~根子岳~菅平牧場P | ||
歩行距離 | 11.2Km/12.3Km(平面/沿面距離) | ||
標高差 | 牧場登山口~中四阿+520m 中四阿~四阿山+260m 四阿山~大スキマ-315m 大スキマ~根子岳+170m 根子岳~菅平牧場P -620m |
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所要時間 | 09時間20分 05:51~15:11 (休憩・昼食時間含む) Google earth俯瞰図はこちら |
今年5月、遠征帰りに寄るつもりだった四阿山ですが、天候不良で中止になった為、今回歩いてきました。1泊なのでゆっくりノンビリ山行です。
根子岳は花の百名山、そして四阿山も負けないくらい野草の花をたくさん見かけました。花の写真はこの記事に載せきれませんでしたので、前回の白山同様、また別記事にてご覧頂く予定です。
この山は言わずと知れた深田久弥氏の日本百名山のひとつ。著書には四阿山と根子岳がなかったら菅平の値打ちはなくなると書いてあり、この地域ではとても存在感のある山です。
この山は言わずと知れた深田久弥氏の日本百名山のひとつ。著書には四阿山と根子岳がなかったら菅平の値打ちはなくなると書いてあり、この地域ではとても存在感のある山です。
上州・嬬恋村には日本武尊が「碓日坂(四阿山の南にある鳥居峠)」で ”吾妻はや” と嘆かれたので「吾妻山:あづまやま」と名付けられたとする説があるそうですが、信州では古くから「四阿山」呼ばれていたそうです。麓の村によって呼び名が違うのは良くある事ですね。
頂上にはそれぞれ方向を違えた2つの奥宮があり、上州、信州両国から崇められていた山であることが良く解ります。上田を治めていた真田昌幸は、きっと四阿山を毎日眺めて自身を鼓舞していたに違いありません。
著者が登った頃は根子岳は歩かれても、四阿山は誰も見向きもしない山だったそうです。でも、”根子岳なんて四阿山の附録みたいなものである。私たちは附録では我慢出来ない”と書いています。”根子岳なんて”とはあんまりな言いようですが、一段高い四阿山が盟主に相応しいと感じたのでしょう。
中央自動車道・駒ヶ岳SAにて朝ご飯、豚汁定食650円。AM2:30
ラグビー・サッカーなど、スポーツ合宿の聖地、菅平高原にやってきました。早朝ですが、合宿生さん達が道路を横断したりしているので、気をつけて車を走らせました。AM5:30
菅平牧場の駐車場は階段状に5個所あって、一番上に駐車しました。すでにたくさん駐まっています。
駐車場の反対側に牧場の売店があります。
槍穂高・後立山連峰が一望できてしまう贅沢な駐車場です。
ここが根子岳の登山口。登山届けはこちらで提出できます。
すぐ上に水洗トイレもありました。
厩舎へ続く道を下ります。前方が南で、手前に湯ノ丸山、遠くの山は北八ッの蓼科山です。
私達が気になる様で、じっとこちらを見ていますね。
ここが四阿山の登山口です。谷沿いを登っていきます。AM6:04
雨上がりなのか?朝露のせいなのか?この後しばらく笹をかき分ける道が続き、ビショ濡れになってしまいました。
ここで大明神沢の木橋を渡ります。
作業道に出合いました。ここから右へ入り山腹をトラバース。AM6:30
気持ちの良い自然林です。
ここから左へ入り、東に向かって尾根道を登ります。
駐車場でお見かけしたご夫婦が追い着いてこられたので、先に行ってもらいました。
白樺と笹の緑のコントラストが美しい!
登山道脇に笹が繁って、道が見えなくなっている個所がいくつも出てきます。
小阿妻を過ぎると、後ろに槍・穂高が見えてきました。
南には浅間山から尾根続きの山々。
マツムシソウと蜂? ミツバチじゃないし、アブでもないし、ハナバチでしょうか?
オヤマボクチかな?
浅間山(一番左端)
比較的緩やかな尾根道が中四阿まで続きます。
標高が上ってくると、シラカバからダケカンバの林に変わりました。
登山道の下から上までマツムシソウがたくさん咲いていました。
中四阿が近くなってくると、北アルプスの山々がズラリと見渡せます。
中四阿到着。根子岳が見えると思っていましたが、岩は登ってはダメみたい、残念… AM8:27
中四阿から一旦鞍部まで下って登り返す所で根子岳が見えました。
四阿火山は根子岳~四阿山~浦倉山まで馬蹄形カルデラになっていて、開いた北側に米子瀑布を落としています。
振り向くとガスがせまっていました。程なく飲み込まれてしまう。後ろの尾根を登ってきました。
ガスに包まれて山頂は見えなくなりました。
(ウラジロ?)ナナカマドの赤い実。
山頂手前の木製階段が現れました。踏み板が前のめりで歩きにくいです。
火山らしい赤い石ころ。
細長い山頂には2つの奥宮がありました。まず西側に群馬を向いた「上州宮」。
里宮は真田の山家神社で、ここを参拝したお印が頂ける様です。
さらに登るとこんな祠もありました。
東側には長野を向いた「信州宮」。ここが2354m独標の山頂です。今年開山1300年を迎え祠(社)が新築されたそうです。AM9:52
さらに東へ下ったピークに三角点を確認しに行きます。写真は山頂を振り返ったところ。
二等三角点「吾妻山:2333.20m」群馬側では古来"吾妻山"あるいは”吾嬬山”と呼ぶそうです。AM10:00
気温は20℃をわずかに上回ったくらいで、とても涼しいです。
賑やかな山頂に戻って、しばらくガスの切れ間を待ことにしました。
ほとんどガスに覆われて展望はありませんでしたが、一瞬晴れたスキをついて撮った写真を何枚かご紹介。
根子岳と北アルプス、麓は長野市街地。標高差は150m弱ですが、根子岳が随分下に見えますね。
戸隠・火打・妙高方面。雲が掛かってました。
群馬県側。浅間隠山や榛名山、遠く妙義の山々。肝心の浅間山は雲が切れず。
麓に見えるのは鹿沢アースダムの田代湖。
北は万座、草津白根、志賀高原の山々。
しばらく粘って写真も撮れたので根子岳へ向かいます。もう一度奥宮の写真。AM10:52
往きに登った階段を下って分岐まで戻ります。
分岐地点。左が今朝登ってきた中四阿方面。根子岳は右へ進みます。AM11:09
根子岳へ続く下りは急な上に濡れていて滑りやすく、慎重に歩きました。
長い下りでしたが、斜度も緩んでホッと一息。
シラビソの森を抜けると一気に視界が開けました!この鞍部を”大スキマ”と呼ぶ様です。PM0:00
菅平高原のスキー場が見えます。
咲き始めのマツムシソウの様子。
根子岳の登りは開放的で爽快な尾根歩き!素晴らしいです。
マツムシソウ
尾根の途中にあった四角い岩、上に乗ると高度感があってまた良いです。PM0:20
登ってきた小四阿~中四阿の尾根。
何の実でしょうか?
根子岳の山頂が前方に見えてきました。写真の大岩群は迷路の様に縫って通過しました。
岩陰に自生していた草花。花はありませんが、ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、イワカガミ、ミツバオウレンなどです。
斜面が崩れて荒々しい地点を通過。
マツムシソウはこの日一番たくさん見かけた花です。つぼみのように見えるのは花が終わったもの。
岩場を抜けるといよいよ根子岳山頂です。祠が見えてきました。
「花の百名山」根子岳の花はウメバチソウです。
山頂の祠。後方は四阿山です。PM0:56
菅平高原を眼下に素晴らしい眺めです。
根子岳の名は、”四阿山と並ぶと猫の耳のように見えるので「猫岳」と呼ばれたことに由来している”との事です。しかし、山座盤を傷つけてまで落書きするとは…
アキアカネがたくさん避暑に訪れていました。もう少し胴体が赤くなったら麓に降りて行くのでしょうね。
山頂で遅めのランチを終え、下山開始。PM1:45
駐車場が見えます。上部は遮るもののない開放的な尾根道です。
犀川と長野市街地。犀川の上流域は梓川という名前です。
クジャクチョウ。中部地方では標高の高い場所でしか見られないそう。翅の裏側は真っ黒で閉じているととても地味です。
マルバダケブキ
ヤナギランに留まるキアゲハ。
明るいダケカンバの林。
ふと前方を見ると雨雲が近づいています!急げ~
さらに下るとシラカバ林に変わってきました。
根子岳の四阿、雨が降りそうなのでスルー。PM2:54
いよいよ雨が駐車場まで迫ってきました。
結局間に合いませんでした^^; レインスーツは面倒なので傘を差しました。
ムカゴができないのがコオニユリだそうです。これは?
登山口に着いた頃には雨も止んでヤレヤレ。PM3:10
この一直線の坂道がデコボコして、結構走り難いです。
売店でソフトクリーム。お味は… 山バッジも置いてありました。
アザミの花ですが、種類は分かりません。
真田の里へ戻って、ふれあいさなだ館で汗を流しました。
真田カラーの赤い甲冑と六文銭のぼり。上田城主は真田氏が2代40年、次が仙石氏で3代85年、そして最後が松平氏で7代166年だそうで、比べると真田の時代は短かったんですね~
近くの飲食店「やまぐち」さんで食事。
テーブルにあった焼く肉メニューに目がいってしまいました^^;
分厚いタン(写真)に信州プレミアム牛に中落ちカルビ、美味しかったです!
【感想・その他】
小四阿までの尾根道は、シラカバやダケカンバの林床に一面笹が茂って素晴らしい雰囲気です。小四阿から上まで登ると視界が一気に開け、大展望を背に登る事が出来ました。
小四阿までの尾根道は、シラカバやダケカンバの林床に一面笹が茂って素晴らしい雰囲気です。小四阿から上まで登ると視界が一気に開け、大展望を背に登る事が出来ました。
残念ながら四阿山頂上に着いた頃には、ガスが次々と湧き上がって展望はほとんどありませんでしたが、時折視界が開けた先には信州・上州の名山を見渡せ、なるほど素晴らしい山頂でした。根子岳からは四阿山が壁になって群馬県側が見えませんので、展望の点ではやはり四阿山がワンランク上でしょうか?
花の百名山、根子岳で特に気に入ったのは東側の笹原斜面に付けられた登山道です。開放感抜群の尾根道の雰囲気は素晴らしかったです。もちろん、広い山頂からの眺めも100点満点でした。田中澄江氏が紹介したウメバチソウはすでに咲いていて、秋の訪れを感じた一日でした。
どちらの山も高山植物豊富でハイカーを飽きさせません。何度歩いても楽しめる山だと思います。
【備忘録】入山料と観覧券
【備忘録】入山料と観覧券
タグ:愛知県外の山
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