寧比曽岳 秋の花を探しに 2016/9/15 [山歩き・ウォーキング]
場所・山行日 | 「寧比曽岳:ねびそだけ:1120.73m」2016年9月15日(木) 愛知県豊田市・設楽町 境 | ||
ルート | 段戸湖P~五六橋~富士見峠~山頂 (往復) | ||
歩行距離 | 15.2Km/17.2Km(平面/沿面距離) | ||
標高差 | 段戸湖P~途中最高所+-130m 途中最高所~鞍部+-50m 鞍部~富士見峠+-138m 富士見峠~鞍部+-20m 鞍部~山頂+-17m | ||
所要時間 | 05時間51分 09:47~15:39(休憩・昼食時間含む) 実測ルート図はここをクリック! Google earth俯瞰図はこちら |
9月も中旬ですが、秋雨前線と台風の影響でスッキリしないお天気が続きますね。
そんな中、山SNSの投稿でアケボノソウが開花した事を知り、県内の里山「寧比曽岳:ねびそだけ」へ出かけてきました。この山は2年前の11月以来久しぶりです。
県道33号線を走って設楽町にある段戸湖の駐車場に着きました。ここはニジマスが放流してあり、ルアーフィッシング場(有料)になっています。遅い到着ですが、停まっているのは管理人と釣り人の車だけのようです。途中、大多賀峠にある寧比曽岳登山口の駐車スペースを通り過ぎて来ましたが、車は1台っきり。山頂では誰にも会わないかも。 AM9:49
駐車場お向かいの斜面に咲いていた野菊。ヨメナかノコンギクのどちらか?たぶんノコンギク。
段戸湖湖畔に群生するミゾソバ。
こちらのミゾソバは色が鮮やか。ママコノシリヌグイの仲間で花も似ています。
こちらはアキノタムラソウでしょうか。これは茎が赤いですね。
段戸湖周辺は治山工事中で重機が入っていました。工期は今年12月終わりまで。林道を歩く際は工事車両に気をつけて下さい。
段戸裏谷はこの辺りの呼び名。愛知県では珍しくブナの生える原生林が残っていて、とても癒やされるところです。
車止めを抜けて、AM10:03
この段戸湖周辺で今年話題になっているのが、この「スズタケ」という笹の花。120年ぶりに一斉開花したとのことです。この周辺にはこのスズタケがたくさん生えているのですが、花が咲くと枯れてしまうそうで、今後このあたりの様子が劇的に変わりそうですね。
これは何だか悩む花。たぶんシソ科のミヤマヒキオコシじゃないかと・・・
こちらは今が花盛りのミズヒキです。つぼみの状態だとピンク色のゴマ粒ほどの大きさ。
紅白色でおめでたい取り合わせ。”ミズヒキ”と表現するとは的を射ています。
身長ほどの高さの草に実が! これ、ウバユリでした。
こんなに背が高い!
苔の林
こちらはツリフネソウの花 駐車場付近の沢沿いや林道沿いにたくさんありました。
ここは右折して五六橋を渡る。AM10:28
そしてここから東海自然歩道の案内に従い山道に入ります。AM10:31
これから時々谷間に木橋が設置されていますが、濡れて滑りやすいので注意しながら渡る。
ブナが残る原生林の中を行く。
ミヤマシキミの実。やがて真っ赤に色づきます。
足元にブナの殻斗がザクザク。
自然歩道脇の斜面にカエデに似た葉っぱが生えています。
モミジハグマ:紅葉白熊 です。もうほとんど終わりかけですが、少しだけ咲いていました。花の直径は2センチ程でかなり小さいです。
3つの小花が重なり合って風車のような形になっています。とても繊細で美しいですね。
これはたぶんモミジガサ。花もピンボケですが写ってますね(左上)。ヤブレガサやカニコウモリと親戚です。
そしてこれが記事最初の写真にもあった「アケボノソウ」です。草丈は30センチ~1メートルで、けっこう背が高いです。自生している場所を見てみると、湿り気のある明るい場所を好む様です。(写真クリックで拡大表示)
花は直径1.5センチ程です。黄緑色のゼリーみたいな点々が花蜜。花弁の先に蜜線がある変わった種類です。それにしても、誰か人がデザインしたんじゃないかと思うくらい見事な造形です。”曙”とは、名付けた人はこの花から何を連想したのでしょうね。
アップの写真だとスケール感がありませんが、花はこのとおり小さいですよ。
緩やかに尾根を乗り越えて富士見台下の鞍部に着きました。ここで軽くエネルギー補給。PM0:13
スズタケが覆い被さる階段道が一直線に富士見峠まで続きます。今日一番の急登部分。
もう着いたかと勘違いすること2度、ようやく本物の富士見峠に到着しました。PM0:38
峠と名がついていますが、この寧比曽岳は双耳峰で、東側にあるこちらが最高点になります。使うのに勇気が要りそうなトイレがデン!と鎮座しております。^^; 木々が茂っていて富士山は見えません。
山頂からの眺めです。南から西にかけて良い展望がある山なんですが、今日はこの通りほとんど何も見えません。驚いたのはハイカーが10人程休憩していたこと。天気のすぐれない平日なのにこの人出、さすがは西三河地方で人気の山です。北側の樹間からは恵那山が、東側からは南ア聖岳と富士山の頭が、条件が良いと眺めることが出来ます。PM0:50
今日の山メシはおにぎり一個と山専ボトルのお湯で作ったカップ麺で簡単に。
そうそう!山専と言えば
この秋モンベルから「アルパインサーモボトル」が新発売されました。たぶんサーモスのOEMだと思いますが、仕様を比較すると本家山専ボトルより性能が上で価格も安いです。新しく購入予定の方はこちらの選択肢もアリですね。
一輪だけ残ったツリガネニンジンの花。(山頂で)
ノアザミ(山頂で)
シロモジ
ヒヨドリバナの群生(富士見峠先の反射板付近)PM1:28
紫色の綺麗なキノコ。(富士見峠下で)
サンゴタケ(鞍部休憩所付近で)
登山道脇で見かけたブナの小木。人に切られずに成長して欲しいですね。
山はキノコの季節です。
途中にあった水場。冷たくて美味しいですよ。PM2:19
ヤブタバコ
ホトトギスはまだ蕾みです。
ひたすら歩いて林道に戻ってきました。PM3:18
段戸湖のアングラー。はたして今日の釣果は?
今日も無事戻ってこられました。目的の花に会えて満足な日でした。PM3:38
追記(2016/9/20)
ハイキングの翌々日の朝、高台から見た豊田スタジアムの向こうの寧比曽岳です。
周囲を同定してみました。ちなみに、隠れて見えませんが富士山はちょうど富士見峠の先の方向です。
これはコバンソウ(小判草)のドライフラワー。今年5月に道路脇に生えていたものです。自生している状態だと最後にはバラバラになってしまうのですが、刈り取って置いておいたら良い具合に乾燥しました。ゆらゆら揺れて面白いのですが、虫の卵の様にも見えるので家族は気持ち悪がっています。^^;
公園ではヒガンバナが咲き始めました。秋は確実に訪れている様ですね。
こんにちは~ 寧比曽ですか~ 良いですね。
アケボノソウってすごいかわいいですね。
とても自然の造形美とは思えませんね。
今日もこの雨。。。私は野暮用をこなしていましたw
by 水鵬 (2016-09-18 18:22)
こんにちは水鵬さん
かわいいでしょう?アケボノソウ。
しばらく見ていても飽きませんね~
今日は野暮用ですか? 雨が恨めしいですね。
私も水木と遠征を計画していましたがダメそうです・・・
寧比曽は紅葉シーズンになったら、また段戸湖から歩いてみて下さい。
by teppan (2016-09-18 18:34)
アケボノソウが咲くと秋近しという感じですね~。
まれに花弁が4弁や6弁のものもありますよ^^
このお花を見つけるとしばらく動けなくなります。
あ、どんなお花でもそうなのですが(笑)
by よしころん (2016-09-19 07:20)
こんにちは、よしころんさん
最近涼しくなってきまして、
里山でもがいている私達にとっては、ようやくシーズン到来といった感じです(笑)
アケボノソウもですが、野草の花は造形が素晴らしかったり、ユニークだったり、ほんと見ていて飽きないですよね。
植物はこれっぽっちも人なんか意識していないのに、どうしてこうも引きつけられるのか?いや、もしかして意識しているのかも?
論文が書けそうな永遠のテーマですね(^^
by teppan (2016-09-19 10:11)