京ヶ峰と旧東海道藤川宿 2015/6/4 [山歩き・ウォーキング]
愛知県岡崎市と豊川市の境にある山「京ヶ峰」と旧東海道の宿場町・藤川を歩いてきました。
岡崎市上衣文町付近から南東方向に見える京ヶ峰(写真クリックで拡大表示)
場所・山行日 | 「京ヶ峰:きょうがみね:365.43m」2015年6月4日(木) 愛知県岡崎市・豊川市 境 | ||
ルート | 本宿駅~衣文観音~神明社~京ヶ峰~名電長沢駅~名電山中駅~旧藤川宿~藤川駅 | ||
歩行距離 | 13.5Km(平面) 14.3km(沿面) | ||
標高差 | 本宿駅(スタート地点)~峠+30m~衣分観音-20m~京ヶ峰+266m~長沢駅-285m 山中八幡宮+-35m | ||
所要時間 | 06時間13分 07:05~13:18 (休憩・電車移動20分含む) 実測ルート図はここをクリック Google earth俯瞰図はこちら |
愛知県の里山ガイドブック「こんなに楽しい愛知の130山」。これを参考に歩いていらしゃる方も多いと思います。
「京ヶ峰」はその中でまだ自分が未踏の山。初代本(愛知の100山)を手に入れてからすでに26年経ちますが、未だに未登頂… と言うより、なかなか行こうという気が起きなかった山です。でも、今回ようやく歩いてみることにしました。(※私が知る限り県内には「きょうがみね」と名が付く山は3山あり、鳥川アルプスにある京ヶ峯は登頂済)
ただ、京ヶ峰だけではちょっと充実感に欠けるので、ついでに旧東海道藤川宿もセットで散策してみる計画です。(※この計画自体もすでに丸2年過ぎていますが…^^;)
今日は電車でのアプローチ。スタートは名古屋鉄道・本宿駅。AM7:05
この駅を降りるとこんな建物があります!平成4年までここに現存した駅舎の3分の1スケール模型。昭和9年に建て直された駅舎は八角楼を乗せたおしゃれなものだったと案内板にあります。
駅からはまず、本宿小学校や人間環境大学の横を通り国道473号を北東へ進む。
峠を越えて「ペトリール」というパン屋さん兼喫茶店のところを右に入って下っていくと、前方に渭信寺(衣文観音)が見えてきます。田んぼから南東方向にはこれから登頂予定の京ヶ峰も見えます。(冒頭写真)
渭信寺:いしんじ(衣文観音:そぶみかんのん)に参詣。とても立派なお寺です。御本尊とは別に前田利家ゆかりの十一面観音像があるそうです。AM7:28
衣文観音から車道を約600mほど歩くと「上衣文神明社」の参道口があります。ガイドブックにはこのまま車道を終点まで歩いて谷沿いを京ヶ峰に登るルートが解説されていますが、ただ道路を歩くのでは面白くない!そこで地形図読みの勉強を兼ね、遠回りですが尾根を歩いて山頂まで行くことにします。まずは尾根に取り付く為この神社の参道に入りました。^^ AM7:44
参道は稜線近くにある社まで延々と続いています。数えてないですが途中に休憩ベンチがあるくらいなのでかなりの数の階段です。良く手入れされており地元の方々に大切にされている様子が窺えます。
木製の鳥居とさらに続く階段の向こうに社が見えてきました。なかなか立派な神社です。AM7:52
社の右手からさらに階段を少し登ると役行者様の石像があり、さらにその右手から尾根に入ります。
こんな感じの踏み跡を少し進むと稜線です。乗ったら右の南東方向へ高度をあげていきます。
この尾根には薄い踏み跡や疎らなテープ指標があるだけで道はありません。序盤は枝が散乱していたり、シダの生い茂るピークを越えたりと、ややワイルドな感じでしたが、概ね歩きやすい尾根です。写真は四等三角点「丸山:225.43m」のあるピーク。この季節はシダをかき分けるともれなくダニが付いてきますので、時々ズボンを払いながら進みます。白っぽい服だと見つけやすいですね。AM8:18
今回のルートで唯一の、鉄塔のあるピーク(標高260m)を通過します。今日はなるべく文明の利器(GPS)に頼らないように地形図とコンパスだけで歩こうとしますが、ついGPSの答えを見てしまいます。まあまあ合ってはいましたが… AM8:46
基本雑木林の尾根で、所々斜面にはヒノキの植林地が現れます。
頭にアルミ製のキャップが付いた境界杭は初めて見ました。頭を獣にかじられた杭をよく見かけますが、その対策でしょうか?AM9:48
「京峰」と書き加えてあるのはここが分岐地点だから。実はこのあたりの標高は京ヶ峰の山頂より少し高く、京ヶ峰へはここから右手の尾根に下って行くような感じになります。乗り換える尾根は見にくく判りにくいので間違えやすい地点。 そのまま真っ直ぐ進むとゴルフ場近くを通って鳥川アルプス方面へ行ける。
京ヶ峰への主稜線は何度も小ピークを越えて進みます。写真は途中あった大きな石英の塊。ってことは?もしかしたら水晶が出るかもしれませんね!
歩きやすい尾根道が続きますが案内板の類はありません。一般コースが右から合流してくるはずなんですが、何処だったのかわかりませんでした。小さなケルンがあった場所がそうだったのかな?AM10:19
やがて山頂に到着。ここまで結構長い尾根歩きになりました。愛知の130山初版本には「ピークは展望がきかない」と記されているが、今は伐採されて良い眺めがありました。逆に途中の「一部伐採された場所」と記されている地点は木々が伸びて展望は利かなくなっていた。AM10:28-AM10:41(写真クリックで拡大表示)
この山を登るにあたって地形図を眺めていたんですが、山頂から右回りに電波塔のあるピークを経由して尾根通しでパン屋さんの近くに降りられそうですね。
方位にして約300度(西北西)方向。岡崎市街地や名港トリトン、養老や鈴鹿の山々もうっすらと見えました。(写真クリックで拡大表示)
山頂には二等三角点「長澤村:365.29m」が埋まっています。
なぜか山頂から少し下った斜面に山名板が落ちていました。裏には「沖田千代子」さんの名前。
三角点の所に置いておきました。
下りはまた違う尾根へ。山頂から50m程来た道を戻り、写真の地点から目星を付けておいた尾根を南東に下ります。今日はほとんどバリエーションルートのハイキング。地形図を見て予想していた通り、しばらくは激下りでした。AM10:42
この尾根を歩いた人のレポートによると、途中から鉄塔のある右の尾根へ下ってお寺の近くに出ているようです。天邪鬼な自分は尾根を真っ直ぐ下って神社の所まで出てみることにしました。案の定、踏み跡もテープも無く、植林整備で落とされた枝が散乱する歩きにくい尾根をを慎重に下ることになりました。途中鉄塔管理の為の表示板とプラ階段があった。AM10:56
写真は緩やかになってきたあたり。打たれた枝が散らばっていて歩きにくい。AM10:59
やがて下に舗装路が見え、「森林整備事業」の杭のところに出てきました。AM11:11
車道を少し進むと神社。名前の表示が無かったんですが、帰ってから調べてみたら「巓神社:てん?じんじゃ」と言うそうです。ここもなかなか立派なお社です。
参道を下ります。ここも古い石階段が延々と続いていて、歴史がありそうな神社ですね。AM11:17
今、栗の木は花の咲く季節。長い花は青臭い独特の香りを放っています。
ちょっとキリギリスと遊んでもらう… ^^
麓に着いて、東名高速道路を潜ると名電長沢駅が見えてきました。AM11:30
今日の山歩きはこれで終了ですが、続いて旧東海道藤川宿へ散策にでかけます。
皆さんチャンネルはこのままで!^^
で、間髪を入れず藤川宿散策パートに突入です!
駅に着いたらタイミング良く電車が入ってきました。ここ名電長沢駅は無人ですが、この時は駅員さんが出てきました。AM11:33
乗って1駅目の本宿駅(今日のスタート地点)で特急や急行をやり過ごすため10分くらい停車。あと1駅乗るだけなのになあ…
運転席の計器盤や操作レバーなど。鉄オタなら一度は動かしてみたい?
猛スピードで通り過ぎる電車を幾つか見送った後、ようやく普通電車は出発し名電中山駅に到着。ここから藤川宿まで散策の始まり。AM11:56
ふと下を見るとマンホールの蓋が面白い!これは消火栓なので消防車の意匠。
国道1号線から少し離れた農道を歩く。このあたりの田んぼには麦がたくさん栽培されています。もう間もなく収穫の時期ですね。
石灯籠の先に赤い鳥居と大きなクスノキが見えてきました。 山中八幡宮です。
岡崎市内でも2番目に大きなクスノキだそうです。PM0:13
これまた長~い石階段を登ってお社に到着。ここも立派な神社です。PM0:17
朱塗りのお社
八幡宮から国道1号線沿いを歩いて旧東海道の入口に着きました。PM0:34
「東棒鼻跡:ひがしぼうはなあと」宿場の入り口だそうです。あの有名な広重の版画「藤川」がこの場所。
これです! 随分雰囲気は違いますけどね。これは幕府が朝廷に馬を献上する一行を描いたものだそう。
藤川宿は現在の地図で言うとこのあたり。以後みどころを写真で簡単に…
川沿いの古い建屋
明星院にあるイヌマキの生垣門。
称名寺(しょうみょうじ)の白い象さん
「米屋」150年前に建てられた。 「小箱ショップ」と呼ばれ土日に営業するようです。
銭屋(ぜにや )旧東海道でもっとも古い町屋だそうです。
本陣跡 最近整備された様子でまだ真新しい。
脇本陣跡にある資料館
十王堂
お地蔵様の両脇に十人の冥官が座っている。
十王堂の近くには松尾芭蕉の句碑が立っています。「ここも三河 むらさき麦の かきつばた」と詠んだそうで、むらさき麦が特産品であったことがうかがわれます。
散策を終え、名鉄藤川駅の歩道橋を渡って道の駅・藤川宿にたどり着きました。ここでようやくお昼ごはん。PM1:18-2:25
「むらさき麦ぶっかけとろろきしめん」
藤川特産の「むらさき麦」を麺に練り込んだきしめん。 もっちりとして美味しいです。
そして、ベンチで「家康御幣」と揚げたての「むらさき麦入りコロッケ」食べて、併設のコンビニで買ったビールで乾杯!^^;
ベンチで食べてたらスズメが飛んできた!五平餅のご飯粒をあげるとすぐ近くまで寄ってきます。 どうやらお客から食べ物をもらうのに慣れているようですね。
おしまいは自宅近くのお寺の掲示板。いつも教訓が書いてあって面白い!今回はこれでした^^
道の駅で買ったお土産
こばわ~ 道の駅「藤川宿」は明日行く予定のひとつなんでビックリ!!
まぁ明日の朝の起きた感じでどうなるかわかりませんが^^;
それにしても「京ヶ峰」は知らなかったな~
こういう山をゆっくり散策するのも楽しいですよね^^b
さぁ、明日はどこ行こうかな~(*´∀`*)
by 水鵬 (2015-06-06 20:57)
水鵬さん>おはようございます!
今日はどちらの山へ行かれたのでしょう。宮路、吉祥あたりかな?
この山は自分も前から知っていながら、なかなか歩きに行かなかったマイナーな山ですので、御存じなくても無理ないかと…
藤川宿は今回で2回目ですが、ここの飲食はなかなか良いですね。
自分は比較的好きな駅です。産直やお土産コーナーもありますしね!
by teppan (2015-06-07 09:09)
めずらしくおは時間(^。^;)。
おー「京ヶ峰」は聞き慣れた名前ですが別のとことですね。
本宿や人間環境大学は自転車で本宮山に行くときの通り道。
旧街道はいいですねえほんと残って機能していてほしかった。
by teln (2015-06-08 09:56)
telnさん>こんにちは!
朝からコメントいただけるとは!どこかへお出かけ前?あるいは徹夜とか。
幸田にも京ヶ峰あるそうですね。そちらはまだ歩いた事ないですが。
旧東海道で生き生きと機能しているのは亀山の関宿くらいでしょうかねえ…
by teppan (2015-06-08 11:50)