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「清貧登山のススメ」 2015/6/11 [山歩き・ウォーキング]

DSC04687-2.JPG
 こんな山の本を借りてきました。

 

 

 休日の今日は午後から雨の予報。山歩きには出かけられませんので、最近読んだ山の本について備忘録を兼ねて印象に残った部分を掻い摘んで記事にしておきます。

 本の題名は「清貧登山のススメ」 清永 謙著:山と渓谷社 
(お金をかけずに心豊かに登る)とサブタイトルが付いています。著者が実践してきた「貧乏登山」から見えた山歩きについて書かれています。1999年発行の古いもので、偏った部分もありますが同調できる部分も多く、その頃すでに始まっていた山ブームについての意見もそのまま現在に通ずるものがあります。ちなみに著者は好きで貧乏登山を目指したのではなさそうです。タイトルが「貧乏」ではなく「清貧」となっているのは編集者によるものだとか…
 
 
 
・登山に決まった型はない  山を登る本人が納得できればどんな登山もアリ。
 山を登ること自体が目的でなく、好きな写真を撮るためでも、何もしないで山小屋ですがすがしい空気を味わうだけでも、花や野鳥を観察しに行くのでも、昼寝をしに行くのでも、食事をしに行くのでも、「自分が本当に生きているという実感が味わえればそれでいい」 
 そのとおりだと思います。最近は自分もただピークハントして眺めを見るだけの登山では何か物足りないと感じるようになってきました。
 
 
 

・クマ鈴とラジオ
 著者はクマ鈴やラジオの類は大嫌いのようで、万が一クマに襲われたとしても文句はないと言い切る。「登山者は所詮よそ者であり、山親爺に対する道義をわきまえるべきだと思う。本来山は、山の民から人間がお借りしているのだから、クマが出たから殺せというのは暴挙も甚だしい。クマがリスクを冒してわざわざ出てくるのはそれなりの理由があるはずで、それを突きとめようとしないのが問題だ」と書いています。まったくそのとおりだと思います。でも自分はクマが出そうな山は鈴を鳴らして歩こうと思っています。^^;
 
 
 
 
・名所旧跡に成り下がった百名山? 有名になるほど荒れる山々 
 今や立派なビジネスとなった山の観光産業が、集客のため宣伝すればするほど本来の価値を失う山々。
 小屋で働く人は、シーズンになると頭にくる客が増えてストレスの連続だという。「3000m近い山小屋で、カラオケはないのか?卓球台はないのか?とか、夜中まで酒を飲んで騒ぐ客が居る」そうです。
 
 本の中には深田久弥氏と親交のあった方がこう言われたとありました。「百名山には人が集まるけど、それ以外の山は見捨てられてしまったところがたくさんある。奥秩父でも、雲取山や甲武信岳にはみな登るけど、その間を歩く人はまずいない。深田さんの功罪でしょうね。」と… ホントですねえ。
 山を楽しみに来ているのではなくて、「百名山」という肩書を求めているだけの人が確かに居ると私も感じます。 大体、山に優劣なんか付けること自体がそもそもおかしいと思う。 百名山以外は価値が無いと本気で思っていて、他の山にはまったく興味を示さない人がいるのが驚きです。一体何のために登ってるんだか…
 
「百名山より先入観のない人知れぬ山がいい!」  
 
 
 


・必要な装備だけ持っていく 
「冬山には必ずピッケルが必要か?」「ツェルト・テントは自由へのパスポート」などのサブタイトルで著者の思う所が書かれています。

こんなのも書いてありました。「ある店で、(この靴なら徳沢あたりまでは大丈夫です。ただ、涸沢となるとこちらくらいの靴でないと)と、初心者らしい中高年の客に説明している店員の言葉に吹き出しそうになった。」
 
ホント、そんなの誰が決めたんでしょうね? 積雪期を除けば、日本中にあるすべての山は一般登山道であればごく普通のトレッキングシューズで歩けない所なんて何処にもないと思います。
 
 
 
 
・自分だけの感動を大切にして登る(山をどう感じるかは自分次第) 
 市販の登山地図には見どころなどガイドブック並みの情報量があるが、「絶景ポイントや見どころ」と書かれている場所以外にも見どころはたくさんある。有名な山や場所だとその名前だけで満足してしまっていないか?
「本当に理解するということ」とは、例えば人はチューリップだとわかった途端にそれを理解したつもりになる。でもそれで本当にわかったと言えるのか? どんな形で、どんな色で、どんな香りがしてとか、すべてがわからなければ理解したとは言えない。と、ある人が本に書いていた事が引用されています。
 
 小さな子どもは知識も先入観もないから、まずそれを理解しようとするところから始めます。
難しいことですが、先入観なしに山を歩けたらきっと素晴らしい感動が得られるのではないでしょうか? ただ山や花の名前を知っているだけで終わってしまうのではもったいないです。
 
 
 
 
・山以外にまで目を向ければアプローチも楽しい 
 これは歩いて登山口まで向かう途中を指しています。「苦痛なアプローチも興味を向ける範囲が広がればこれもまた楽しい。」ごもっとも!道端の花や畑の作物など、同じ道でも季節によって全然ちがいます。登山口へ向かうのにただ通り過ぎるだけではもったいないですね。
DSC04571.JPG麦畑の農道を歩く
 
 
おしまいに著者が他の登山家にインタビューした中に出てきた言葉を載せておきます。
 
 
 「山へ行くのは束縛されない自由な精神を満喫するため」根深誠 
 
 「日帰りならハイグレードな自分流登山ができる」打田鍈一 
  
 「今の登山は大所帯で登り過ぎ」「山は不確定要素がいっぱい、少しくらい迷った方が楽しい」横山厚夫 
 
 「山登りは自分の体力に合った登り方で楽しむ、体と精神をバランスよく育んでくれるもの」「今の登山はファッションと同じで、目標も他人が決めた百名山でしかも大勢でぞろぞろ歩く。山というのはもっと自由なものだと思う」三宅修  
 
 
 
 誰かにただ連れられて行くだけでは登山の本当の面白さは解らない。
これは常々自分が一緒に山に行く連れに言っていることです。
 
 
「今度はどこの山に行こうか? いつ、どこから、どのルートで、どうやってアプローチするか? ルート上はどんな感じなのか地形図で想像したり。その山の名前の由来は? 見どころは何? 山歩き後に立ち寄るのに良い場所はないか?」など、自分が山歩きする際には計画段階でいろいろ調べたりしています。
 
 
 実はこの段階が一番楽しい。そして実際に計画通りに歩く事が出来た時の充実感がいいんです!また歩いた山に対する理解もより深まった気がします。これは、ただ連れて行かれて「景色が良くて山ごはん美味しかったね!」だけでは味わえないものなんです。
 
 
 この著書の中にもありましたが、たとえグループ登山であっても、自分なりの歩き方を確立して主体性を持った山歩きが出来るようにならないと、本当の楽しさは解らないと思います。

 


(おまけ・愛知ローカル)

 

 

この日(11日)は雑用を片付けたり、ちょっとした山用品を買いに出かけていました。そして昼過ぎに食事に立ち寄ったのが米野木駅近くにある東郷町の「DEAR DEAR:ディアディア」。初めての店です。DPP_0003.JPG
 インド・ベトナム・タイ料理?のお店だと言うことですが、ランチタイムで賑やかでした。

 

 

「ディアディアランチ」というのを頼んだら…
DPP_0001.JPG
 デカいナンがドーンと! 食べきれるか~?^^;

 

 


DPP_0002.JPG
 メインのカレーと春巻き。カレーは2種類選べて、辛さも5段階から選ぶ。写真はチキンカレー(左)と野菜カレー。最初にスープが出て、最後にデザートもあります。ナンはプレーンを頼みましたが、甘みがあって美味しかったです。結局お腹を空かして来たのに大きすぎて食べきれませんでした… でも、持ち帰り用にビニール袋を渡してくれて良心的。外国人の方も何人か働いていて、感じの良い接客のお店でした。


タグ:山の本
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コメント 4

totok

てっぱんさん、こんばんは。
まったくおっしゃる通りだと思います。
百名山以外は山でないという風潮はいかがなものかと思いますが、
そのおかげ(?)で、普段、私が行くような山は人が少なく、
ゆったりした時間を過ごすことができます。
私も、熊鈴だけは鳴らしちゃいますね。
山親爺に、余計な迷惑をかけたくないですから。
by totok (2015-06-12 18:17) 

teppan

totokさん>こんばんは!いらっしゃいませ~

クマ鈴、実は自分も大嫌いなんです。ラジオなんて論外!(^^;)
でも、山親爺さんに迷惑をかけてはいけませんから、私も居そうな山は鳴らして歩きます。猪さんも退いてくれそうですしね。

百名山は素晴らしい山ばかりで自分も歩いてみたいのですが、
まず日程的にも金銭的にも難しい… そして人の多さが足を向けない理由です。

totokさんみたいに馬力があったら超マイナールートで藪漕ぎもチャレンジしちゃいますけど、連れと一緒の登山だしその辺は自重しております(^^
by teppan (2015-06-12 20:11) 

水鵬

こばわ~ 私は熊鈴は人の少ない山では使いますね~ ラジオはやはり嫌ですけど・・・^^;
私も百名山信仰はどうかと思います。それと同じく富士山しか登らない人とかw 論外ですね。
まぁそんな私も富士山は美濃の富士山しか登ったことが無いので、偉そうな事は言えませんがw (ノ∀`*)ペチッ
大体の人が物事は「こうだ!」とか決め付けて、目標を立てて・・・とかそれが王道の様な風潮がありますが、所謂趣味・娯楽なのだからある程度楽しめる「適当さ」が私は心地よくて好きですねw
むしろ私は「小さいのにこんなに素敵な楽しい山」を発見した時の方が素敵な宝物を発見した時の様に嬉しいです。
人それぞれ、山それぞれ、道それぞれ、季節それぞれ・・・だから飽きずに登っちゃうんですよね~ (*´∀`*)
百名山なんて所詮とある作家が勝手に決めた事で、全ての山に全てのコースで全ての時期に登った訳でも無いのに決める事自体がおかしいですよね。^^;
いや、むしろ良く決めれたな~って関心します。
私の10名山・・・もきっと迷って決められないかもw (ノ∀`*)ペチッ
by 水鵬 (2015-06-12 21:04) 

teppan

水鵬さん>こんばんは~!
「百名山なんて所詮とある作家が勝手に決めた事で、全ての山に全てのコースで全ての時期に登った訳でも無いのに決める事自体がおかしいですよね。」その通りでまったく同感!
山は一度や二度歩いたくらいで全て解るものじゃないですもんね!
10名山どころか、歩いた山すべてが名山です。どんな山にも一つや二つは必ず良い点があるものです。そんな良いところを探しながら歩くのが自分流ですかね。

日曜日はなんとかお天気は持ちそうなので、予定通りでお願いします!ああ楽しみだ~(^^)
by teppan (2015-06-12 21:40) 

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