棚山から鳳来寺山 後編 2013/5/16 [山歩き・ウォーキング]
愛知県「新城市:しんしろし」にある「棚山:たなやま」から「鳳来寺山:ほうらいじさん」までの縦走記事・後編です! 前編(棚山編)はこちらをクリック!
「玖老勢峠:くろぜとうげ」から鳳来寺山を歩き、門谷集落までのレポートで堂々完結です ^^
馬の背岩展望台から見上げた鳳来寺山山頂と鳳来寺本堂(写真クリックで拡大表示)
場所・日付 | 「棚山:たなやま」「鳳来寺山:ほうらいじさん」愛知県新城市 副川・玖老勢・門谷 2013年5月16日 | ||
ルート | 笠川駐車場・鳳来寺バス停~鳳来大石バス停(豊鉄バス移動) 大石バス停~副川寝観音~棚山高原~瀬戸岩~棚山最高点(往復)~玖老勢峠~クロ岩~鳳来寺山山頂~奥ノ院~勝岳不動~鳳来寺本堂~馬の背展望台~仁王門~食事処かさすぎ~笠川駐車場 | ||
歩行距離 | 18.4Km(沿面距離) | ||
最大標高差/登り累積標高 | 630m/4,436m(本当かな?富士山より高いです…) | ||
所要時間 | 09時間00分 7:12~16:22 バス移動時間(8分)、小休憩、昼食(45分)、「かさすぎ」での食事時間(30分)等すべて含む 実測ルート図はここをクリック Google Earth 俯瞰図 |
前編からの続きです。
棚山高原からひたすら下って「玖老勢峠:くろぜとうげ 」に着きました。ここでお昼ご飯にします。AM11:38
たまには時間をかけて山ご飯を楽しんでみよう!と、前日仕事帰りにスーパーで仕入れてきた食材です。
ご飯を煮て、鶏缶を入れ、トマトソースで味付けした後バジルを散らして「鶏トマトリゾット風」の出来上がり~
混ぜて煮るだけの簡単調理だけど味はなかなか!ただ、量がちょっと少なかったか…(^^)
そして食後はドリップコーヒー!
玖老勢峠に捧げる一杯! う~んリッチな気分(*´ω`*)
うん?案内表示をよく見ると、「棚山高原 1.8km 2時間、 鳳来寺 2km 1時間30分 」とありますね~ これを見ても棚山へ向かう斜面のハードさが伺えますね!ホント… 実は峠に吹き上げてくる風が強くてなかなかお湯が沸かなかったせいもあって、休憩は40分にもなっちゃいました。
さあ後半戦に向けて出発!玖老勢峠を振り返る。忘れ物なかったかな~ PM0:26
ホソバシャクナゲが所々咲いている尾根道を登って行きます。
急な箇所はあっても、棚山の道と違って変化があるのでそれ程辛くないですね。
前方に見えるのは、鳳来寺山の山頂ではありません。瑠璃山手前の592mピーク。
あそこまで登ってしまえば、後は楽になるんですけどね~
「犬戻り」という場所に来ました。絶壁に階段があります!犬も怖気づくって事でしょうか?
こんな危険な所にこれだけの階段を設置するのは、それは大変だったでしょう!PM0:54
その階段の手摺に… ミノムシですかね~
途中石柱を見つけました!「名勝及天然記念物指定地境界」と刻んであります。PM1:16
文化庁のデータベースによると、ここ鳳来寺山は「史跡名勝記念物」となっているんですね。
指定基準(文化庁データベースより抜粋)
三.花樹、花草、紅葉、緑樹などの叢生する場所
四.鳥獣、魚虫などの棲息する場所
五.岩石、洞穴,
十一.展望地点
(九)着生草木の著しく発生する岩石又は樹木,
(七)岩石の組織
だそうです!
ここはその他にも「日本の地質百選」というのにも選ばれているんですね。
途中道が尾根を外れて行くので、どうしてかなあ?と思っていたら、「クロ岩」と呼ばれる巨岩を避けて巻道になっていたせいでした。クロ岩の右側に見えるのは三ツ瀬明神山。愛知県で私が一番好きな山です!PM1:23
クロ岩を過ぎて間もなく、前方に長~い階段出現!東海自然歩道恐るべし!PM1:32
よ~し!ここは影分身の術を使って負担を分散だ~ 皆いくぞ~っ!
ところが…
ゲゲッ!疲労が5分の1になるはずが、5倍になっちまったってばよ~(^^;)
長い鉄階段を登り切ると岩場の展望地。振り返ると棚山と宇連山が良く見えます。PM1:36
棚山(左)と尾根続きに宇連山(右端)
展望地からすぐに「瑠璃山」。ここが鳳来寺山で一番高い場所です。PM1:39
上に登ると展望が良いですが、今回はスルーしました。
そして着きました鳳来寺山の山頂です。展望はありません。PM1:43
山頂からは、奥之院経由で鳳来寺へ向かいます。途中大きな休憩舎がありましたが朽ちかけてます。
奥之院上の岩場からの眺め。麓の門前町・門谷集落が見渡せます。PM1:54
一番手前に見える尾根が、後で歩く予定の馬の背岩がある尾根。
西方向には玖老勢の集落も見えました。(写真クリックで拡大表示)
鳳来寺「奥之院」 倒壊寸前の痛い姿をしています。
ここから少し下った所に「清浄水」と刻まれた石柱と水場がありました。
「六本杉」 大きな切り株です。PM2:05
この木がそうなのか判りませんが、鳳来寺の開祖・利修仙人が、この地の霊木7本の内の1本を切って、御本尊の薬師如来を刻んだと言うことです。残った六本の霊木を指す。
「勝岳不動:しょうがくふどう」 利修仙人が入寂(亡くなること)された場所。鳳来寺の守り神。PM2:13
どれが霊木なのかは判りませんが、こうした杉の大木が何本も生えています。
お寺に着きました。PM2:25
新しいきれいな本堂の真上にもお堂がありました。
本堂までの階段を下る途中、また別のお堂が… 屋根に草が生えてしまってますね~
そして鳳来寺の本堂に到着。岩場に寺という取り合わせが仙人のイメージにピッタリですね!PM2:30
本堂からは鳳来寺名物の石段(1425段)を途中からそれて、写真の場所から右に入って馬の背岩へ。PM2:36
馬の背岩からは山頂や本堂方向がよく見渡せます。岩場の先にあるのは休憩舎。PM2:50
馬の背岩展望台の休憩舎。こちらも崩れそうな程傷んでますね。
展望台からは尾根をしばらく下った後、左に山腹を回り込み、ジグザグ道を参道に向かって降りて行きます。
そして写真の場所に着きました。表参道仁王門のすぐ近くです。PM3:20
この馬の背岩ルート、これまでは通行しない様に黄色テープで塞いであった様なんですが、
今日歩いたところ、テープは取り除かれ真新しい案内表示が各所に設置されていました。
仁王門。徳川家光の寄進によって建てられた国指定重要文化財の門です。PM3:23
やっと参道入口に到着。さすがに疲れました…PM3:29
硯屋さんの壁。埋め込んであるのは石臼?PM3:32
少しお腹が空いたので「お食事処かさすぎ」で山菜そばを食べました。PM3:57 具がいっぱい盛り付けてありましたよ。(^^)
門谷小学校跡地。木造の懐かしい雰囲気の校舎がそのままです。PM4:13
毎週第4土曜日には「四土市」というのが開かれているようです。
「門谷小学校食堂」というのも開かれるみたいですね。
「今日はやってません」だって…
長い長い行程を終え、ようやく車の待つ駐車場にたどり着きました。PM4:22
とても疲れましたが、見所満載で充実したハイキングとなりました!
(おまけ)
朝バスで通った道を帰ったんですが、途中写真の大石がありました。
大石の手前の県道32号線がかつては田口線の線路で、
写真の車を停めてある道と県道が交差する所が、ちょうど踏み切りだった様です。
「三河大石」 この石がこの部落の名前の元になっているみたい。
田口鉄道在りし頃、「三河大石」という名前の駅(停留所)があり、それが今の「鳳来大石」バス停だそうです。
この岩が棚山から転がって来たって~? 火山活動でここまで飛んできたんでしょうかねえ。
標高688mとあるのは、棚山にある三角点「玖老勢村Ⅰ」の標高が687.6mだからでしょうか?
おはようございます。
とても良いコースですね~
ボリュームがあって満喫できそうですね。
18.4kmとはお疲れ様でした。
今回の山飯、中々手が込んでいますな~美味しそう!
by 水鵬 (2013-05-19 06:17)
水鵬さん おはようございます!
いつもGPSレシーバで歩いた軌跡を記録してコース図にしてるんですが、
今回のコースをソフト上で開いてみると、
+累積標高
(山歩きはアップダウンがあるので、歩いた内の上りの部分だけを合計したもの)
が4000メートルを超えていました。富士山よりも高く登ったことになるので
なんだか不思議です。
今回は大部分が東海自然歩道なので安心して歩けるし、変化があっておもしろい山でした。
山飯はただ放り込んで温めただけ…(^^;
それでもなんとなくリッチな気分にになれました。
きっと山で食べるからですね~
by teppan (2013-05-19 08:57)
お疲れ様でした!
前編の寝観音や瀬戸岩、三河大石の件、偶然図書館で借りている
「愛知発巨石信仰」という本にも記載されています。
瀬戸岩と三河大石は、同じ24万年前のもので同様の岩質とのことで
棚山から転がったという話も、意外と信ぴょう性があるかも。あと
田口鉄道敷設工事の時に、この大石は半分ほど削られたみたいです。
棚山山頂が平らな地形なのは、その昔開拓農民が入っていたそうですよ。
本に書いてあること、そのままですけど...^^;
by げんた (2013-05-19 17:41)
げんたさん 詳しい情報ありがとう!参考になりますm(_ _)m
「愛知発巨石信仰」という本があるの知ってますよ!
読んだことはないんですが、前から気になっているんです。
図書館にあったら借りてみようかな。
三河大石は本当はもっと大きかったんですか~
棚山は開拓であんな大地になったんですね!なるほど~
じゃあ、本来ははっきりとした山頂があったのかもしれませんね!
開拓以前の棚山の写真があれば面白いですね~
by teppan (2013-05-19 18:39)