鳳来寺山 西尾根から表参道 2011/11/17 [山歩き・ウォーキング]
愛知県新城市(旧鳳来町)の鳳来寺山(ほうらいじさん)を歩いてきました!
鷹打場で、岩上の勇姿? (画像クリックで拡大表示)
( ルート ) 駐車場~高徳不動~西尾根~瑠璃山~山頂~天狗岩~鷹打場~東照宮~鳳来寺~表参道~駐車場
(所要時間) 約5時間40分:7:20~13:00 休憩・昼食時間含む
(歩行距離) 約11.7キロメートル :沿面 実測ルート図はここをクリック!
「ブッポウソウ!」と鳴くコノハズクで知られる鳳来寺山。山腹にある本堂までの表参道は1425段にも及ぶ心臓破りの石段が続く!でも今回は下りなので大丈夫!…なわけありません…だって石段で降りる為には、まず山を登らなくてはなりませんからね(^^;)
せっかく山を歩くんだったら、少しはそこの名勝や史跡などの知識を持っていった方が楽しめます!ということでネットを使って調べてみました。
鳳来寺ってどんなお寺?: その昔、時の文武天皇がご病気になった。ここ鳳来寺山に居た「利修仙人:りしゅうせんにん」が招聘され鳳凰に乗って都へ、そして祈祷のかいあって全快された。 そこで、天皇がそのお礼にと鳳来寺の創建(西暦703年というから平城京が出来る前)を許されたとのことです。そして後の聖武天皇のお后である光明皇后も、天皇のご病気治癒の祈願にこの寺を訪れたそうです。また徳川家康にも縁があり、なんでも「於大の方」がこの寺に参詣して家康が授かったとか…3代将軍「家光」の命で東照宮も建てられ、現在国指定の重要文化財になっています。
ではここからレポートです 。
午前7時頃、一の門前の駐車場に到着。朝陽に照らされた鳳来寺山が見えています
まずは参道を反対方向へ戻り、高徳不動の登山口へ向かいます。途中の「なんじゃが池弁財天」
二の門を過ぎてすぐ右の道へ入ります。植林地の中の林道をズンズン進んで行き止まりになった付近に木橋が架かっており、ここが高徳不動への登山口。あまり人は歩いていないみたいですが、踏み跡ははっきりしています。ここから先、石がゴロゴロしていて歩きにくい道が続きます。
クモの巣を払いながら進むと、やがて大きな岩と鳥居が見えてきました。高徳不動(こうとくふどう)です。岩の上から水がポタポタと落ちていて、根元の部分に不動明王の石像が立っています。
不動様の岩を右から巻いて上部に出て、さらに登って行くと尾根に出ました。地形図の360mピークへ続く尾根です。ここで間違ってそのピーク方向へ行ってしまい戻るはめに…
この付近から玖老勢(くろぜ)方面へ少し下った所に利修仙人の護摩所(祈祷場)があるそうなので、見に行こうとしたのですが、巨大な岩があちこちに点在する急な斜面で、しかも落葉で滑りやすく戻るのが大変そう…(写真)今回は途中で諦めて引き返す事にしました。
あらためて山頂へ。ここ西尾根には「鳳」の字が刻まれた標石が所々設置されています。
最初の展望地。岩尾根から西方向が眺められます。玖老勢にある巨大なクライミングウォール「ブッポウウォール」も見えました。
この山は本当に岩場が多いですね。それに倒木もたくさんありました。たしか昨年?の台風被害が大きかったと聞いています。
岩場のピークを進む。登り切ると展望が待っています。
歩いてきた小ピークを手前に、遠くに見えるのは本宮山方面でしょうか?
さらに進んで行くと、張り出した岩の下を通過。写真に写っているのは、ほんの一部分。カメラに収まりきらない程大きな岩でした。
やがて主稜線手前の巨岩に行く手を阻まれる。さて、どこを歩けば良いのやら…この岩と倒木の根っこの間を右から巻いて登りました。
こうして主稜線に乗ったら、東方向にさらに150m程登って東海自然歩道に合流。瑠璃山のすぐ手前、写真の立て札の所に出ました。
岩場になっている瑠璃山のピークに登ると北側に大展望!棚山から宇連山の稜線、少し遠くに三瀬明神山が眺められます。ここが鳳来寺山の最高点です。(写真クリックで拡大表示)
次は約150m歩いて鳳来寺山頂へ移動。本堂方面と鷹打場方面への分岐地点にもなっています。残念ながら展望はありませんでした。
さらに山頂から約500mで天狗岩展望台に到着。ちょうど東照宮の真上あたり。老朽化して壊れそうな東屋はロープが張ってあり立入禁止!
天狗岩からの眺め。谷間に見えるのは出発地点の門谷集落。遠く新城市街地も見えます。まだ11時前ですが、ここで早い昼食にしました。それにしても今日は登山者を見ませんが、ここでようやく出会いました。それもたった一人だけ… ワイワイ騒がしいのは嫌だけど、こう誰もいないのもちょっと寂しいですね…
天狗岩からは小さなアップダウンを繰り返しながらの下り。南アルプス展望台、巫女石を過ぎて、さらに下って行くと鷹打場(写真)に到着。
ガイドブックやネットを見ると、皆さんこの岩に立って記念写真を撮っているので真似してみました。写真では危なそうに見えますが、実は…ここはまだ先端ではなかったんです!余程の恐怖症でなければ立つことができます。この先に本当の先端がありました!(^_^;)
ここがその先端部分。南方向を中心にグルリと絶景が楽しめます!さすがにこの先はありません。絶壁です!落ちたら一巻の終わり。念のため…(写真クリックで拡大表示)
鷹打場からは山腹に付けられた東海自然歩道を下ります。やがて赤い建物が見えて来ると、そこが東照宮です。
三代将軍徳川家光が創らせた鳳来山東照宮。賽銭箱には葵の御紋。日本三東照宮の一つ。
鳳来寺山は「もみじまつり」の真っ最中とのことで、ちょっと期待して出かけてきたのですが、肝心の紅葉はさっぱり… 我々は歩きで来ましたが、この近くまで車道が通っていて、一般の観光客もたくさん訪れています。
鳳来寺本堂と岩壁。「仙人」とか「修行」とかの言葉がピッタリの風景ですよね!
本堂前の広場には鳳来寺郵便局が出張していて、「仏法僧郵便局」が開設されていました。民営化されてずいぶん変わりましたねえ~
その後いよいよ1、425段の石段を下ります。石段の上部は危ないくらい急です!転んだらただでは済みません。ホント!登ってくる人達に挨拶を交わしますが、声をかけるのも気の毒な程疲れています(^^) 無理もない!下っている我々でさえ汗が吹き出でくる程ですから… それにしても、これだけの石段をこんな山の上に築くなんて…想像を絶する様な労力です。すごいですねえ~!
参道脇にある杉の大木。飛び抜けてデカイ!「傘杉」と呼ぶそうです。樹齢800年以上、高さ60m ですって!(@@;)
仁王門(国重要文化財) やはり徳川家光が東照宮と同時期に創らせたそうです。仁王様は普通、参拝者を挟むように向かい合わせに立っていますけど、ここは二人とも正面を向いています。
なおも石段は続く… あまりに長かった為、下りなのに疲れてきました(^^;)
ようやく麓に辿り着き、駐車場への帰り道。硯屋さんを2軒程見かけました。産地なんですかね?
松尾芭蕉の像。江戸時代、47歳になった芭蕉が鳳来寺を訪れ歌を詠んだとの事です。頭にコノハズクが載っているのが鳳来寺流。
こうしてようやく駐車場へ戻ってきました。結局鳳来寺山の「もみじまつり」で一番きれいだったのがこのイチョウ…でしょうかねえ…
山歩きを終え、ポカポカと暖かい日差しの中で、鳳来寺山 をバックに食べる抹茶ソフトがウマイ!(^^)
番外編
三の門近くで見かけた廃屋。ツタが絡んで今にも崩れ落ちそうな木造二階建て。印象に残ったので写真に撮りました。学校関係の建屋か何かだったと、どこかのHPで見たような気がします。
コメント 0