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【奥三河】段戸湖より寒狭山 後編 2020/7/15 [山歩き・ウォーキング]

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 林道脇で見かけたヨウシュヤマゴボウの花

場所・山行日  「寒狭山:さぶさやま:945.54m:二等三角点」2020年7月15日(水)
ルート  段戸湖~椹尾分水林道起点~1001mピーク~寒狭山~東海自然歩道出合
~段戸湖
歩行距離 15.0Km(平面距離)
標高差  段戸湖(+150m)1018mピーク(-92m)分水支線林道口
(+68m)1001m独標(-60m)寒狭山(-112m)林道登山口
(-164m)自然歩道出合(+280m)椹尾分水林道出合(-30m)段戸湖
所要時間 08時間35分 06:03~14:38  1.7Km/h(休憩・昼食時間含む)
GPSログはこちら Google earth俯瞰図はこちら

 愛知の里山「寒狭山」のハイキング、後編は寒狭山の山頂から東海自然歩道を通って段戸湖までのレポートです。前編(段戸湖~寒狭山)はこちらをクリック!


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 目的地の寒狭山登頂が達成できましたので、スタート地点の段戸湖へ戻ります。山頂の二等三角点は刻まれた書体が古いので明治時代に埋められたものでしょうか?


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 山頂からはガイドブックで解説されているコースを行きます。まずはアセビの生える急斜面を南東へ下る。AM9:27


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 鞍部に下りるとモミかツガの大木。



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 910mピークへ登り返します。AM9:33


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 910mピークにあった岩。ピークには共同アンテナか何かがあるとガイドブックに書いてありましたが何もありません。少し北方向へ進んでみても見当たらず、どんどん下ってしまうので途中で引き返しました。



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 写真の地点を右から登ってきました。下山は左へ行きます。AM9:43



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 一応ガイドブックの正規コースなのですが、アセビが茂っていて足元が見えません。結構木の根っこが露出しているので、時々ツルッと転びそうになります。慎重に行きましょう。



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 最後に尾根をひとつ乗り越えて、広々とした斜面を下ると林道が見えてきました。



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 ここが寒狭山の正規登山口です。参考にした約7年前のレポート写真では、この辺り一面笹が生い茂っている様子が写っていたのですが、現在はご覧の通り笹は全くありません。生えているのはアセビばかりで、植生の変化に驚きます。AM10:03



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 相棒のザックに小さなクモが乗っていました。良く見るとお腹の模様が人の顔みたいで面白い。”人面クモ”で検索してみたら”コハナグモ”でヒットしました。



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 社会貢献と社員の福利厚生を兼ねて、こうした森の管理契約をしている企業が結構ありますね。”平成84年度”までとは!契約期間を見て驚きました。



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 冒頭写真のヨウシュヤマゴボウです。ブドウの房に似た、あの紫色の果実はよく見かけますが、花は印象が薄く、なかなかじっくり見る機会はありませんが、良く見ると可愛い花ですね。



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 林道中央のコケが何者かによって剥がされていました。イノシシの仕業かな?



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 よく手入れされた明るい植林です。



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 やがて車止めがある地点に着きました。大多数の人はここに車を駐車して登るみたいです。AM10:20



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 林道脇の沢、これはワサビか何かでしょう。



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 イノシシ捕獲檻。teppanはまだ動物が捕まっている所は見たことがありません。



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 ヤマアジサイ



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 ひたすら林道を下って養魚場が見えてきたら、間もなく東海自然歩道に合流します。ここから段戸湖へ向かって戻ります。AM10:52



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 ところが、この先に危険がいっぱい待ち構えていようとは!怖かったのは写真の木道(木橋)です。湿った丸太はツルツル滑るので危険この上なし。



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 この一本だけ自生していたのでしょう。大きな岩を抱く様に根を伸ばしていました。



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 東海自然歩道は寒狭川沿いに通っています。寒狭山の北側に位置するため日光が当たらず、ただでさえ滑りやすいのに、前日の雨でさらにツルツルです。しかもこの橋は左に傾いているではありませんか!



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 手すりをしっかり掴んで、ゆっくりゆっくり進みました。渡り切ったら今度は斜面が崩れています。橋は回避して山側の土の上を歩きました。AM11:00



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 ふさふさのコケに癒やされますが、この先幾つ木道を渡らなければなならいのか?と不安になってきます。



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 近頃の雨で寒狭川はかなりの水量でした。



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 山から流れ出る沢から水を引いているようです。



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 木道は幾つも現れ、その度に緊張を強いられます。



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 岩に着生するコケの多さを見ても、このあたりは湿気が多い事が分かりますね。



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 こちらは枝に着いたコケ玉。さしずめ15年前に開催された愛知万博のキャラクター「モリゾーとキッコロ」と言ったところですね。



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 切り出した木材を運び出すトロッコレールがあったと、参考にしたレポートにありました。なるほど線路があった様な跡ですね。



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 防火水槽にオタマジャクシ。何か食べ物はあるのでしょうか?もうちょっと生む場所を選んだほうが良いと思うのですが。



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 東海自然歩道の案内板。めざす段戸湖までまだ4.7キロもあります!



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 土踏まずに体重を乗せるよう一歩一歩慎重に。



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 この階段を使うのは自殺行為、左脇を登りました。



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 またまた木の橋が… 長く下り傾斜になっていて一目見ただけで降参です。沢の上流を渡渉して回避しました。設置計画を担当した人に自ら歩いてもらって、どれだけ恐ろしいかを身をもって体験してもらいたいですね。



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 歩道脇に一個所だけ大きな石英の塊がありました。



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 だんだんと高度が上がってきました、この先には木道は無さそうです。



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 歩道の崩壊を防ぐ為に、沢が横断する場所は石垣が組まれていました。



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 クロモジも実になる季節です。



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 これはサルトリイバラ。つる性植物ですが、頼る相手がないと真っ直ぐ上に伸びるんですね~



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 標高差300mを登るのに2時間、ようやく往きに歩いた林道に出ました。いやあ~恐ろしかったです。PM0:48



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 後は舗装路を歩いて段戸湖まで。



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 これはツガの葉っぱです。モミの葉と違って、葉っぱの長さが不揃いで伸びる方向もらせん状でバラバラです。



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 おとなりの山並み。



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 県道33号に出ました。帰りは往きに歩いた山道ではなく、舗装林道を歩いてきました。PM1:09



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 これはウバユリのつぼみですね。花が開く頃には葉(歯)が枯れてくるのが名前の由来だとか。



 (下)ムラサキシキブのつぼみ。葉柄と花茎の付け根がほとんど離れていないので、コムラサキではなさそう。DSC02418.JPG
 植物観察講座などを開催している地元の森林学校の会報コラムに、ムラサキシキブについて書いてありましたのでご紹介しておきます。


 「紫式部三姉妹」長女:ヤブムラサキ、次女:ムラサキシキブ、三女:コムラサキ
 この三種の中で、いちばん身近なのはコムラサキ。”ムラサキシキブ”という名前で売られているのは、実は全部コムラサキなんだそうです。
 したがって、お宅の庭に植えられているのはすべてコムラサキ。三姉妹の中でいちばん実付きが良く見栄えがするからでしょうね。自然界ではコムラサキは少数派で、湿地周辺の林縁にのみ分布するそうです。
 長女のヤブムラサキは実が垂れ下がって付くので見栄えしませんが、その代わりにベルベットの様な手触りの葉っぱが最高に気持ち良いです。山で見つけるとつい触りたくなってしまいますね。



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 無事段戸湖まで戻ってきました。PM1:26



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 何年か前にキクイムシによる感染症で枯れて切り倒されたミズナラの大木。この森にはteppanお気に入りの巨樹があったのですが、残念ながら同じように枯れて切り倒されてしまいました。



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 湖の上流へやってきました。



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 いちばん外れにある東屋で遅いランチです。



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 ランチと食後のコーヒー、本日の主目的はここでマッタリすること。



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 段戸湖の釣り人



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 休憩所近くに一株だけあるカイナンサラサドウダン。実が付いていました。太平洋側のごく限られた地域に自生するそうです。サラサドウダンと違ってブドウの房のように縦長に花が付きます。



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 ネジバナ そこいらでよく見かけ、小さいので雑草扱いですが、花の美しさはランの中でもトップクラスだと思います。


(あとがき)
 霧の中で時折小雨が降る天候で視界は優れませんでしたが、気温が低く歩きやすい一日となりました。
 西尾根は道の無いバリエーションルートで、藪がかってないかが気がかりでしたが、1001m独標ピークまでは植林作業で人が入っているらしく、開けていて歩き易い尾根でした。
 さすがにピークの先からは枯れ笹が残る藪尾根になりました。それでも大し藪では無く、途中からは広い防火帯ハイウエイに変わって無事寒狭山にたどり着けました。
 山頂は樹木に囲まれ展望は利きませんでしたが、自然林に囲まれていてなかなか良い雰囲気でした。

 この日のハイキングの核心部はバリエーション尾根歩きではなく東海自然歩道歩き。整備されているのはありがたいのですが、丸太を組んだ木道(木橋)は梅雨時の雨で湿ってヌルヌルしていて、まるで氷の上の様な滑りやすい状態で危険な事この上なし!土踏まずに加重するようにゆっくり慎重に歩を進めますが、左右に傾いていたり、下り傾斜だったりでヒヤヒヤの連続、滑り止めが欲しかったです(アイゼンは木道を痛めるので不可)。
 ハイキング後に段戸湖へ戻ってランチ、平日でしたがアングラーさん達やバードウオッチャーさん達を見かけました。


 ※ネックファン(首掛け扇風機)を試してみました。この日は涼しかったので効果の程はよく分かりませんでしたが、夏場のハイクでは役に立ちそうです。
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 上のモデルは首の周りに複数開いている穴から風が出るタイプ。そして下はファンが前方にあって風を送るタイプ。もうしばらく試してみたら、レポートをアップしてみようかと思います。fan2.jpg



(要注意植物)

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 これはツタじゃなくて「ツタウルシ」。ウルシの中でも一番強力な「ラッコール」というカブレ成分を持っているそうなので要注意です。三出複葉で幼木は写真の様に先端の葉が一個所欠けていて、茎が赤いものが多いです。


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 別の松の木に着生していた太いツタウルシ、幹の直径が6~7センチ程ありました。


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 大きい木は葉っぱも大きいです。これは実が付いていました。幼木でも成木でも三出複葉なのが特徴。秋に真っ赤に美しく紅葉しますが、樹液が付くと確実にカブレるので触らない方が無難。(teppanは葉っぱを触っても無事でしたが)


【備忘録】

(寒狭山山頂~東海自然歩道出合)
 ガイドブックに紹介されているコースだが、910mピークから林道までの間はアセビが繁って足元が見にくく、木の根っこが多く露出していて滑りやすいので転倒に注意。

(東海自然歩道を段戸湖へ)
 川沿いの湿った道。基本整備された歩道だが、木道(丸木橋)が設置された個所が多くあり、濡れているとツルツル滑るので注意が必要。木橋を使わずに歩けそうな所は、あえて使わない方が無難。できれば滑り止めが欲しいです。

タグ:愛知のお山
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