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【奥三河】上臈岩 水平歩道から洞窟めぐり [山歩き・ウォーキング]
宇連ダムからズームアップして撮った上臈岩群
場所・山行日 | 「上臈岩:じょうろういわ」 2018年4月26日(木) 愛知県新城市川合 |
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ルート | 駐車地~上臈岩基部(洞窟)~中の上臈~北尾根歩道~大幸田峠~駐車地 | ||
歩行距離 | 11.3Km(平面距離) | ||
標高差 | 最大310m | ||
所要時間 | 08時間04分 08:03~16:07 (休憩・昼食時間含む) Google earth俯瞰図 拡大図はこちら |
山SNS仲間のgさんが何度も足を運んでルート整備して下さった上臈岩の洞窟群、先日お披露目が済んで解禁されましたので、早速歩いてみることにしました。
今回はクライマーさん達が使う水平歩道を歩いて周回してみました。この歩道は岩を削って作られていて、湖に降りる階段がありました。観光の為なのか?それともダム管理の為に開かれた道なのか?は定かではありません。
宇連ダムから見た上臈岩、今日はあの大岩の基部にある洞窟巡りです。
湖の周囲にある県道を通って一番奥まで向かいます。途中の「一の沢橋」から見た上臈岩の北側です。
前日の大雨で土砂が流されていましたが、ジムニーなのでお構いなしに乗り越えます。帰りには重機で退けてありました。
鳳来湖の最奥に到着。ここからスタートします。
今回はこれを一日履いて使えるか試してみるのも目的のひとつです^^
清水沢に架かる鉄橋です。あれを渡って対岸へ。
渡ってすぐの、この地点から左へ入りました。
湖面に沿ってハッキリとした道がついています。
ところが!200m程進むと足場がほとんどない地点に出ました・・・
落ちたらタダでは済みませんので、三点支持で慎重に通過。
この先にも危険な地点がある可能性があります。どうにも無理そうなら引き返すしかありません。
所々こんなポールが立っていました。何でしょうか?
所々水の流れが道を横切っています。
岩盤の上を水が流れ落ちる雨樋(うひ)と呼ばれる、この辺りの山の特徴的な地形です。普段は枯れていて、昨日の大雨でたまたま水が流れているのかもしれません。
岩を削って作られた道。目的は何だったのでしょうか?
湿った地点にはイワタバコが生えています。
この水平歩道で一番大きな沢が湖に流れ込む地点。突き出た半島部分からの眺め。もう少し先までありますが、岩場の段差が大きく、行けるのはここまで。
半島から戻って再び水平歩道。一番大きな沢の渡渉地点です。
長靴なので躊躇せず水の中を歩けます。この長靴は農作業用。PVC(ポリ塩化ビニル)製で結構強く、岩にぶつけても大丈夫。欠点はやや重いのと、蒸れることです。今回は後半で大活躍でした。
こんな注意書きもありました。
この辺りは古い溶岩の山で、思ったより滑らないので助かります。写真の場所には古いフィックスロープが垂れていましたが、使わずに降りられました。
「ヤマビコ入江」と書いてあります、声を出してみたら確かに良く響きました^^
湖面へ続く謎の階段、船着場でしょうか?
天然ウォータースライダー。こんな谷がたくさんある山です。
延々と続く道 ”上臈岩水平歩道”と呼ぶことにします。
上臈岩の基部への登り口はよく分かりませんでした。道はありませんので、沢に近い場所から適当な所を直登しました。
急斜面を必死に登ると、gさんが設置された青い標識「三屏風仰ぎ」が見えてホッと一息。
初めての角度から見上げる上臈岩。とても新鮮で迫力満点です。
普段は水の流れは無いと思いますが、昨日の大雨のせいか滝が出来ています。
一旦南へ移動して”仙人窟”へ 洞窟の中からの写真。
斜面に着生するギボウシ。
「間の窟」
再び「三屏風仰ぎ」まで戻ってきました。ここから今度は上臈岩群の下を巻くように北へ向かいます。
気温は22度C 直射日光が当たらなければ快適な温度です。
大きな岩のすきまを潜って上臈谷の真下へ。足元には水が流れていました。
岩を抜けると広場に出ます。洞窟が複数ありました。まず「中の窟」
こちらが「天窓洞」 gさんのネーミングにはセンスがあふれていますね。
幻想的で光の漏れる先を思わず見上げてしまいます。
ミニ動画です。
こちらは「仏座窟」。穴の中央に平らな岩があって、上に乗って瞑想できそうです。
見上げると首が痛くなるほどオーバーハングした大岩壁、迫力があります。
涼しく快適な洞窟前で山ランチ。美しい鳥のさえずりに癒やされました。
ランチ後はさらに北へ移動し「中屏風仰ぎ」に到着
この岩が「中の上臈岩」で、あとであの上に立つ予定。短く見積もっても50~60mはあるでしょう。
ロープを頼って急斜面を登ります。
かなり急です。先日のお披露目では子どもさんも登ったそうですが、大人でも大変です。良く登ったものだと感心しきり。
鳳来湖。
ここで意外な訪問者^^
ペンギン岩の真下 岩が落ちてくる危険があるので、迂回路も用意されている様です。
ここが先ほど真下から見上げていた「中の上臈」の上です。宇連ダム方向です、眺めは抜群!
北方向は鳳来湖の向こうに三ッ瀬明神山。朝通った一の沢橋がミニチュアみたいに見えます。
今年3月に皆さんで歩いた岩場も見えます。
ペンギンの頭と帽子は乗っかってるだけなんですね、地震が起きたら転げ落ちそうです。
gさんお手製の案内図
ホソバシャクナゲ 毎度ネタですが、世界中でこのあたりにしか自生しない珍しい種類だそうです。他のシャクナゲに比べて葉っぱが細いのが特徴。
ここで愛知県民の森歩道に合流。東尾根道と北尾根道のちょうど境目あたりです。
北尾根道をシュートン沢分岐方面へ。 奥の山が宇連山。
シュートン沢分岐 真っ直ぐ通過します。
階段攻撃でヘロヘロです。県民の森の尾根道は岩ゴツゴツで、道はピークを巻かないのでアップダウンがキツイ!
白い花
黄色い花はニガナ
防火水槽No9
シャクナゲは当たり年みたいですね。
足を引っかけそうな階段を急降下。
北尾根展望台。
大幸田峠到着 ここから案内板が示していない北側へ下ります。
少し藪がかっているけどハッキリした道です。
沢に出ました。右がルートですが、
ちょっとした滝があったので、近くで見るため一旦上流へ寄り道。
小さいけどなかなか趣のある滝ですね。
沢のど真ん中をジャブジャブ登ってきました。長靴は無敵です^^
沢の脇には石垣を積んだ道がありました。昔はここで、何か生活の糧を得ていたのでしょうか?
浅い沢の中をそのまま下ります。 ふつう沢の中は苔でツルツル滑るものなのですが、岩盤の沢床でグリップが良く効いて全く滑りません。
とは言っても、滑るんじゃないかと恐る恐る下っている相棒です。
巨大な雨宿り岩 クライミング用のボルトが埋め込まれていました。
岸を行ったり来たりは面倒です、長靴なので中央突破。
渡渉もお構いなく水の中へ足を踏み入れちゃいます。
ここも平らな岩の沢床になっています。
以前は橋が架かっていたと思われる地点、渡るにはさすがに段差が大きすぎるのでもう少し下流へ。
このテープ指標が渡渉地点の目印。
架けてあった木橋は概ねこの状態、体重を掛けてみたら大丈夫そうだったので渡ってみましたが、下に降りてやり過ごした方が無難ですね。
バイクと自転車が置き去りになっていた小屋。
朝渡った橋に戻ってきました。
駐車地が見えたら本日のハイキング終了。 無事戻ってこられました、山の神様に感謝です。
(感想・備忘録)
上臈岩の基部には幾つかの洞窟があり秘境の雰囲気タップリ。岩の上からの絶景も素晴らしいものですが、神秘的な洞窟があったり、新鮮な角度から見上げる上臈岩も迫力でした。また新しい上臈岩の魅力に触れることができ感激しました。
【上臈岩の謂われ】
「昔(平安時代)、京の都から訳あって綺麗な上臈が三人やってきて、この巨岩の影にある洞窟に、世を忍びながら住んでいました。それから何年か過ぎ、山仕事に出かけた村人が、巨岩の付近で櫛やかんざしを拾いました。珍しがって家へ持ち帰ると、どうしたことか?全部木の葉になっていたと言うことです」
※旧鳳来町教育委員会「鳳来昔話」より、東三河山ぽ会編「わたしたちの明神山」から抜粋
帰りに立ち寄った、新東名高速 長篠PAで売っていた「桔梗信玄餅クレープ」
凍らせてあって、なかなか美味しかったです。^^
(ルート状況)
【駐車地~上臈岩直下:水平歩道】
清水沢の鉄橋を渡ってすぐの地点を左(東)へ入ると、湖面に沿って水平に歩道が設けられています。道幅が狭く崩れやすい地点も数多く、湖面側は急斜面です。
入って約200m程のところに特に危険な地点あり。谷間で道が崩れており、通過する場合は細心の注意が必要です。複数個所で沢(雨樋)が道を横断しており渡渉があります。上臈岩の東側まで歩いたら、水平歩道を離れ上臈岩の基部を目指して歩きやすい場所を直登する。(道や案内指標はありません)
【上臈岩洞窟群:地の道】
主な名所・洞窟にはgakukohさん設置の青い名板があります。また、要所にはトラロープが設置されています。現時点では「地の道」の踏み跡は薄く、かなり分かりにくいです。基本上臈岩の岩壁から離れ過ぎない様に、慎重に赤テープ指標を探しながら移動します。
上臈岩の崖上にある歩道「天の道」に登るには、南は「裂石」付近で、北は「ペンギン岩」脇から接続する道が付けられています。
※詳しくはgakukohさんのレコにあるルート図を参考にして下さい。
「皆さんの目で見つける初絶景!上臈岩探勝会」
【中上臈~北尾根道】
東尾根までは踏み跡のハッキリした道です。愛知県民の森のハイキング道に出たら右へ下り「北尾根道」へ。シュートン沢分岐を過ぎ、大幸田峠まではアップダウンのきつい道です。
【大幸田峠~駐車地】
沢に出るまではやや荒れた山腹のジグザグ道で比較的歩きやすい。沢に出会ってからは、テープ指標を頼りに右岸や左岸へ沢の渡渉を繰り返しながら下る。朽ちた木橋は渡らずに谷に降りて通過します。
タグ:愛知のお山
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