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【鈴鹿】鈴ヶ岳 鞍掛峠~桜峠 周回 2018/4/12 [山歩き・ウォーキング]
前方に霊仙山と伊吹山を見ながら開放的な鞍掛尾根を行く。
場所・山行日 | 「鈴ヶ岳:すずがたけ:1130m独標」「鈴北岳:すずきただけ:1182m独標」 三重県いなべ市・滋賀県多賀町 境 2018年4月12日(木) |
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ルート | 鞍掛トンネル東口~鞍掛峠~鞍掛橋~桜峠~鈴北岳~お花池~元池~鈴北岳 ~鞍掛峠~鞍掛トンネル東口 |
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歩行距離 | 12.6Km/15.2Km(平面/沿面距離) | ||
標高差 | 登山口~鞍掛峠+180m 鞍掛峠~鞍掛橋-370m 鞍掛橋~桜峠+490m 桜峠~鈴ヶ岳+210m 鈴ヶ岳~ヒルコバ南-125m ヒルコバ南~鈴北岳+180m 鈴北岳~鞍掛峠-390m |
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所要時間 | 08時間47分 05:50~14:38 (休憩・昼食時間含む) Google earth俯瞰図はこちら |
三重県と滋賀県境を東西につなぐ国道306号線・三重県側の冬期通行止めゲートが解放されたと知り、鈴鹿山脈北部にある鈴ヶ岳へ出かけてきました。ちょうど一年前にも福寿草を見に歩いた山です。
国道306号線の県境にある鞍掛トンネルの駐車地。
国道306号線は現在滋賀県側のがけ崩れのため、ここ数年通行止めになったまま。三重県側はトンネル手前にバリケードが設置されています。この空地の右側が登山口です。
登山届BOXにはスマートフォン用アプリ「ジオグラフィカ」の推奨案内がありました。地形図を表示してスマホ内蔵のGPSで現在地を把握できるものです。私は10年以上前に購入したGARMINを使っていますので、スマホはザックの中で留守番。
シキミです。淡いクリーム色で綺麗な花です。ただし全草毒です。
登山口~鞍掛峠間は急斜面の山腹道で滑落注意です。こうした山腹で起きる遭難はかなり割合が高いと思います。
鞍掛峠です。祠のお地蔵様に安全祈願して、
せっかく標高差180mを稼いだと言うのに、ここから滋賀県側へ下ります^^;
途中の鉄塔展望地。この後通過する桜峠付近でまたこの高圧線に出会う予定。
植林の斜面を下りますが、後で失敗に気づく。
鞍掛トンネルの西口に降りてしまいました。
この空地は滋賀県側から鞍掛峠に至る最短ルートの駐車スペースなのですが、現在はがけ崩れのため、ここから3キロ下流の鞍掛橋で通行止めになっています。鞍掛橋へ続く山道は1つ隣の尾根にありますが、途中の分岐に気づかず踏み跡に釣られてミスしてしまったのです。
ネコノメソウ ボタンかヨゴレか?はたまたホクリクか?後日調べてみましょう。
通常ルートに合流するため、河原に降りたり、堰堤を巻いたりして犬上川沿いの山腹をトラバースしているところ。道はありませんし、滑落したら即遭難です。慎重に歩いてはいますが、そもそもこんな所を通過せざるをえない状況にしまった自分がいけません。ハイカーが良く歩くところだからと、舐めてかかっていたのが原因です。相棒を危険な目に遭わせて反省です。
なんとか途中で通常ルートに合流できました。やれやれ・・・
ここから鞍掛橋まで作業用の林道歩きです。
まるで簾の様なキブシの花。
分岐地点の案内。ここから鞍掛尾根の途中に出られるみたいですね。
まだ4月半ばですが葉っぱが伸びてきた(コバノ)ミツバツツジ。
写真の橋を渡った所が、
後で通る予定のヒルコバへ至る、御池谷ルート分岐です。歩く人が少なく、難路表示になっていました。
土嚢の積み重なった所の脚立を降りると、
鞍掛橋に到着です。滋賀県側の国道はここで一般車通行止め。開通が待ち遠しいですね。
(ミヤマ)キケマンの花。
写真の”鈴ヶ岳”標識から尾根に乗るはずが、ここでまた失敗。素直にここから尾根に乗れば良かったのですが・・・
前写真の標識のある場所の、谷を挟んで反対側にあるシッカリとした踏み跡に釣られて登ってしまったのです。こんな補助ロープもあって、「これが通常ルートに違いない!」と、思い込んだのがいけませんでした^^;
テープ指標と分かりやすい踏み跡が植林地に付いていましたが、行きたい方向から離れていきます。
結局予定より1本東の尾根でした。どこかで正しいルートに合流するかも?と思ったけどダメでした^^;
まあ、こんな時はゆっくり休憩して今後のルートを決めるに限ります。
そのまま鈴ヶ岳山頂へ北斜面を直登する手もアリでしたが、地形図で見る限り終盤がかなり急(30度以上)です。踏み跡もなく滑りやすい急斜面を登るのは辛い上に危険も伴いますし、上部はおそらく福寿草がたくさん自生しているので、そんなところに足を踏み入れたくありません。そこで通常ルートに合流するべく西方向へトラバース移動することに。谷を2つ越えなくてはなりませんが、幸い写真の様な易しい谷間で苦労はありませんでした。
やがて鉄塔が見えてきました。
当初予定の地点に到着です。上にサクラの木がありました。
鉄塔から少し上へ登って、再び写真の場所からトラバース。通常ルートではありますが一般的ではなく、指標も少なく準バリエーションルートといった感じです。
見上げる様な急斜面。あのまま直登していたら、たぶんこんな斜面を登る事になっていたでしょう。
斜面には福寿草の群生。この標高ではすでに花は終わってしまったようです。
到達予定の桜峠よりずっと西側までトラバースが続き、終わると今度は植林の急な山腹をジグザグ急登。踏み跡も錯綜して分かりづらい。
いろいろありましたが、ようやく桜峠の鉄塔が見えてきました。
眼下に国道306号。あの道路の先が朝通ってきた鞍掛峠です。ただいま復旧工事の真っ最中で、崩落個所の土砂は取り除かれた様です。
登って来た斜面と反対側へ下ると、東近江市のミノガ峠に出ます。
桜峠から主稜線を歩いて鈴ヶ岳へ向かいます。これは写真を撮っているところ。
バイケイソウです。
近年どこの山も鹿の食害が問題になっていますが、これは毒草で鹿も食べないのでパラダイス状態です。
鈴鹿の稜線に生えているのはバイケイソウで、別種の「コバイケイソウ」は主に亜高山帯に分布します。
(ヤマ)ネコノメソウ。
これはツチグリの皮の部分かな?
鈴ヶ岳山頂。一年前は壊れていましたが新しい標識になりました。
北斜面を覗くと福寿草がたくさん咲いています。
植生に悪いので踏み入るのは止めておきます。登山道脇でも見られますから、それで十分でしょう。
鈴鹿の藤原岳には2種類の福寿草があると聞きました。ここのはどちらでしょうか?見分ける特徴である”毛”は生えていますが、あまり多くない気がしますね。
登山道脇で福寿草を眺めながらランチしたあと、尻もちをつきそうな急斜面を下ってヒルコバに着きました。やっぱりヤマヒルが出るのかな?^^;
鞍部から南に120mほど下って、
ここから右の尾根を登ります。
降りてきた谷間を振り返る。上の鞍部がヒルコバです。
振り返って鈴ヶ岳を見たところ。釣鐘のような、おむすびのような形の山です。
どんどん登って「お花池」に到着。
ここはすでにテーブルランドと形容される、鈴鹿最高峰の「御池岳」の一部です。東西方向に約4キロもある広大な山頂台地の西の端になります。ここからもっと東にある「幸助の池」と対をなす悲しい伝説の池。
池にはカエルの卵がありました。
天狗堂など南側の展望を楽しんだ後、前方に見える鈴北岳へ向かいます。何人かハイカーの姿が確認できました。
例年ならもっと残雪があるのですが、今年はもうわずかです。
途中で「元池」に寄り道。御池岳の中で最大の池です。ここは石灰岩質の山で、ドリーネに水が溜まった池が幾つもあり、それが”おいけだけ”と呼ばれる所以です。
前方に見えるピークが御池岳テーブルランドの最高峰「丸山」で、鈴鹿山脈の最高峰(1247m)でもあります。
鈴北岳です。”岳”と名が付いてはいますが、単なる尾根上の小ピークです。でも360度の眺めは素晴らしい。遠くからはハイカーを何人か確認できましたが、着いた頃には誰も居ませんでした。
朝通った鞍掛峠へ下ります。中里ダムの鈴養湖と養老山地。
前方は霊仙山と伊吹山。この尾根の開放感は素晴らしいです。
必死に登った桜峠(右の鉄塔あたり)と茶野(桜峠の西隣にあるピーク)
鞍掛尾根ではカタクリの小さな株をたくさん見かけました。花が咲いた株が少しだけありました。
鉄塔からみる霊仙山。
鞍掛峠が見えてきました。
駐車スペースも見えています。
斜面の裸地に咲くヤマルリソウ。
シロモジの花。
今日も無事戻ってこられました。お地蔵様に感謝です。
以下、花の写真です。
福寿草の花は最盛期を過ぎ、
草丈も伸びて終盤を迎えていました。
フクジュソウの実
中にはこんな初々しい株もありました。
ネコノメソウ タネは雨に当たると拡散するそうです。
盛んに咲いていたアセビ。
ミヤマカタバミ やっと見つけた開いた花。
ヤマルリソウ 写真では大きく見えますが花径は1センチ未満。
(登山道情報・備忘録)
【駐車地~鞍掛峠】
急な斜面に付けられた細い山腹道で転滑落注意
【鞍掛峠~鞍掛橋】
トンネル西口から川沿いを林道に出るまでの間は滑落の危険が伴う山腹をトラバースしています(道はありません)。
【鞍掛橋~桜峠】
今回取り付きを間違えて1本東の尾根の鉄塔管理道を登っています。その後の正規ルートも鉄塔からしばらく長いトラバース道です。指標が少なくて分かりにくく、ヌルヌルした滑りやすい急斜面はスリップ注意。
【桜峠~鈴北岳】
主稜線には鈴北岳まで分かりやすい踏み跡があります。今回はヒルコバから主稜線を外れバリエーションルートを歩いています。元池まで踏み跡や案内指標はありません。
【鈴北岳~鞍掛峠】
展望の優れた分かりやすい尾根道です。
※途中タテ谷ルートの分岐案内板がありますが、このルートは中間からタテ谷を離れて急な山腹のトラバースになり、最後は滑りやすい急降下を経てコグルミ谷ルートに合流します。案内表示や踏み跡はほとんど無くルートファインディングが必要なので、案内板にあるとおり熟練者以外は入らない方が無難です。
タグ:鈴鹿の山
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