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恵那にない恵那山を歩く 2015/10/15 [山歩き・ウォーキング]

 岐阜県と長野県の県境にある恵那山へ行ってきました。
恵那山 黒井沢ルート
 黒井沢ルート、標高1900m付近からの南アルプスオールスターズと飯田市街地(写真クリックで拡大表示)

 

場所・山行日「恵那山:えなさん:2191m」 2015年10月15日(木)
岐阜県中津川市・長野県阿智村 境 
ルート黒井沢登山口~野熊ノ池~山頂避難小屋 (黒井沢ルート往復)
歩行距離16.5Km(平面)  20.8Km(沿面:誤差大・参考値)
標高差 登山口~野熊ノ池+-540m  野熊ノ池~山頂三角点+-470m
所要時間10時間00分 06:06~16:06 (休憩・昼食時間含む)
実測ルート図はここをクリック!   Google earth俯瞰図はこちら

 恵那山は深田久弥・日本百名山にも載っている山。私の地元愛知県からも良く見え、堂々とした姿で存在感のある山です。ただ、登頂にはどのルートからも距離が長く時間がかかることと、山頂からの展望が今ひとつ優れないという点で、自宅からのアクセスが比較的良いにもかかわらず後回しになっていました。

 ここ数年のハイキングで自分にもそれなりの体力が備わってきた様ですし、そろそろ行ってみても良いかな? と、いうことで今回歩いてみることに決めました。

 

 この恵那山については、かねてから素朴な?疑問がありました。それは…
  「なぜ恵那山は恵那市にはなくて中津川市にあるのか?」ということ。

 そこで今回調べてみたところ、昔は中津川市も恵那市も同じ「恵那郡」だったんですね。^^

 

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 ウエストン公園付近から林道を約10キロ、中津川沿いを遡ると登山口の駐車スペースです。道は全て舗装されていましたが、落石の多そうな狭い道なので、通行は昼間でもライトを点灯して慎重に。

 

 

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 駐車スペースには簡易トイレと小屋があります。登山届は写真の郵便受けへ。

 

 

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 車止めゲートの脇から林道へ入る。

 

 

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 始めは黒井沢沿いに約1.5キロの長~い林道歩き。

 

 

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 橋を渡って右岸へ移り、さらに進みます。道の両脇には野菊がたくさん咲いていました。

 

 

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 林道歩きが終わって、支沢に架かる最初の木橋を渡ります。ボヨ~ンとたわむので一人ずつ渡った方が無難です。

 

 

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 この季節良く見かけるトリカブト。詳しい種類はわかりません。

 

 

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 大きなサワグルミ(右手前)とカツラの木(奥)には名札がついています。サワグルミの実は「小さくて食べられない」と書いてありました。

 

 

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 このルートには写真の案内表示の他に、別デザインの案内板も所々設置されています。ただ、残り距離が前後したりして惑わされるので、あまり当てにしない方ガッカリせずに済みます。それにしても「5.5キロ」ですか… いづれにしてもまだ先は長そうです^^;

 

 

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 もう一度支沢の橋を渡ると前方に営林署小屋が見えてきました。ここから山腹の高巻道へ入っていきます。

 

 

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 山腹道をしばらく進んで、最後の木橋を渡ったところに古ぼけた営林署の注意書き。錆びちゃって読みにくいんですが、「局所豪雨頻度の高い地域」とあり、「降雨時の登山は止めましょう!」と書いてありました。

 

 実際この山では、以前こちらと反対側の広河原ルートで、増水した沢を渡ろうとした人が流されて亡くなっています。「行きはよいよい帰りは恐い」だったのでしょう。日帰りだと、どうしても無理しがちなんですが、山歩きでの判断は臆病すぎるくらいがちょうど良いのかもしれませんね。特にグループの場合、一番不安を持つ人を基準に判断しなくてはいけませんね。

 

 

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 食べられそうなキノコですね。知識がないので手は出せませんが…

 

 

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 今日は秋晴れで、色づいた木々と青空のコントラストがGOODです!

 

 

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 「野熊の池避難小屋」はルートを少し外れたところにひっそりと佇んでいました。

 

 

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 小屋から100メートルくらい進むと野熊の池に到着。浅くて透明度の高い池からは豊富な水が流れ出ています。静かな水面は紅葉を映してとても美しい。

 

 

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 池の広場にはテーブルとベンチが一つ置いてあって、誰もが足を止めたくなる場所。この時点で帰りにここでゆっくり休憩することに決定!

 

 

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 池から流れ出る沢を渡って登っていくと、今度は笹の斜面に黄葉したカラマツ林。道の笹は刈り払われ、よく管理されているようで頭が下がります。m(__)m

 

 

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 カラマツは日本に自生する針葉樹で、唯一落葉する種類。足元はご覧のように細かい落葉でフカフカしています。

 

 

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 カラマツの枝の末端です。以前の講習での受け売りですが、写真の様に長枝には一枚ずつバラバラに葉が着き、短枝には葉が放射状に束生するのが特徴。

 

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 カラマツ林帯を抜けると、今度は南アルプスを背にして登る展望の良い稜線に出ました。何度も振り返りながら進みます。

 

 

恵那山から大川入山
 さらに右方向に目をやると、大川入山の整った姿と遠く蛇峠山(右端奥)のシルエットも。一つ手前には恩田大川入山が存在感を示しています。(写真クリックで拡大表示)

 

 

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 さらに登ると、今度は北側に中央アルプスの峰々。この付近はこのルート一番の展望地。写真は載せてませんが、南側の展望地もこの後通過します。

 

 

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 しばらく展望の良い稜線を歩いた後、鞍部に下ってからは斜面南側のトラバース道に入ります。大きな岩がゴロゴロした狭いルートはアップダウンもあって、なかなかペースがあがりません。こんな道が山頂避難小屋まで約1.5キロほど延々と続きます。気分的に一番辛いところ。

 

 

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 なかなか山頂に着かない挫けそうな山腹道、途中水場がありました。これ幸いと休憩します。豊富な水量。標高2000m超えでこれはありがたいですね。帰りに汲んでいこうっと!

 

 

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 話し声で賑やかになってきたなあ、と思ったらようやく避難小屋に到着。はあ~長かった…^^;

 

 

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 小屋の隣に岩場があって、ここが恵那山の山頂部でいちばん展望が良い場所。
※最高点近くにある祠の北側も展望が良いそうです。2015/11/10追記

 

 

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 岩の上からは富士山も見ることができました。

 

 

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 岩場から小屋を見下ろしたところ。屋根に毛布が干してありますね。

 

 

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 避難小屋は恵那山の最高点と三角点ピークの間にあります。荷物をデポして三角点へ行ってみました。 ここは一等です。一応最高点にも行っておきました。

 

 

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 この山に登った事のある方皆さん口を揃えて呼ぶ「展望のない展望台」 からの眺め。三角点の真横にあります。
なるほどシラビソなどが生えているので、樹間からわずかに南アルプスが見える程度です。でも、成長の遅いシラビソがこの高さだとすると樹齢は優に100年を超えているでしょうから、展望台を建てた時点ですでに眺めは無かったのでは?

 

 

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 最近はワンパターン化しつつある簡単山ごはん。山専湯で作るカップ麺とコンビニおにぎりです。作るのが面倒なのが一番の理由ですが、歩くスピードが遅くて時間がもったいないのもその理由のひとつ。

 

 

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 避難小屋の内部。 薪ストーブがありました。燃料はどこで調達すればよいのかな?

 

 

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 どうもペンキの臭いがするなあ… と思っていたら外壁をペイント中でした。 たぶんここに泊まり込みでお仕事されているのでしょう。屋根の毛布はそれだったんですね。お疲れ様です。

 

 

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 小屋の近くにはトイレ(100円)もあります。ここで泊まるときはありがたい設備ですね。さて、来た道を引き返しましょう。

 

 

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 シラビソの幹  出っ歯の一つ目小僧

 

 

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 亜高山帯に生える針葉樹の代表的な3種を1枚の写真に収めることができました。シラビソ(左上)、コメツガ(右上)、トウヒ(下側)です。比較すると違いが良く分かりますね。

 

 

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 水場に戻って来ました。野熊の池でコーヒータイムに使う為天然水をゲット。 欲張って2リッター以上入れてしまったので、ズッシリ重くなったザックが辛い… (^_^;)

 

 

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 乾いていても、どっこい生きてるコケ。

 

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 コケの間から出ている赤い実は何でしょう?
※マイヅルソウの実のようです。2015/11/10追記

 

 

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 シラタマノキがたくさん。

 

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 アップ。この木は枝を折るとサロメチールの香りがします。

 

 

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 ツルリンドウの実です。

 

 

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 苔もふ 

 

 

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 今恵那山ではカエデ、サラサドウダン、ナナカマドなどが燃えてます!

 

 

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 そして野熊の池に着きました。池の周りは色とりどりで賑やか。

 

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 (写真クリックで拡大表示)

 

 

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 ナナカマドの赤い実は目立ちます。

 

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 水場で汲んできた天然水を沸かしてドリップコーヒー&ワッフルでまったりと。 日帰りで忙しい中、こんなひと時がささやかな幸せ。

 

 

DSC08355.JPG半夏生みたいなものかな?

 

 

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 摘まむと胞子が噴出されます。ツチグリに似てるけど何でしょう?

 

 

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 手持ち撮影じゃさすがにブレますね。

 

 

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 シダのエリア

 

 

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 てくてくてくてく 

 

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 たわむ木橋を渡って、

 

 

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 錦に彩られた斜面を見ながら、

 

 

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 ようやくスタート地点に帰還。出発してから10時間、この日も鈍足ぶりを遺憾なく発揮してきました!おしまい (^^;)


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ゆるり

至極のコーヒータイムでしたね~
紅葉も素晴らしく、羨ましぃ~!
by ゆるり (2015-10-17 07:39) 

teppan

ゆるりさん>コメントありがとうございます!

どんなハイキングでも、何かひとつ記憶に残せるものが見つかるといいなあ… 草木でも景色でも池でも、見つからなければ天然水コーヒーでもいいかな^^ そんなのを探しに出かけています。

ゆるりさんのレポートを参考にさせて頂き、もっと野遊びセンサーの性能をアップさせていきたいです。
by teppan (2015-10-17 09:14) 

水鵬

恵那山ですか~ 最高の天気でしたね!
一度は登ってみたいのですが、登山口からの距離が長くかなりの覚悟が無いと登れないので中々挑戦できません^^;
しかも今年は夏まで登山道が通行止めだったみたいなので・・・
このブログレポートで確信しました!登るならこの時期ですね!
春~夏は結構虫も多いみたいなので、来年以降に挑戦を考えますw
最初のキノコはブナハリタケっぽいですが、中々似たキノコもあるので分かりにくいですね^^; ツチグリっぽいのも、何でしょうね?ホコリタケの種類は間違いなさそうですが。
この秋の良い時期は短いのに、何かと色々なイベントがあって思うように山に登れないのがもどかしいです。><;

by 水鵬 (2015-10-17 09:33) 

teppan

水鵬さん>こんにちは
そうなんです。ここはどこから歩いても距離がありますから、これまでなかなか踏ん切りがつかなくて… 一番距離が短いのが広河原ルートみたいですが、急らしいです。神坂峠(追分)からだと標高差が一番少なく、紅葉も多くて展望個所もたくさんあるみたいですよ。やはり歩くなら秋のこの季節が一番おすすめです! 今回のルートでイチオシなのは野熊の池です。ここは癒されますよ。
by teppan (2015-10-17 14:19) 

よしころん

そちら方面にはなかなか出かけられないのでいつかの参考にさせてくださいませ~^^
by よしころん (2015-10-17 20:10) 

teppan

よしころんさん>こんばんは

 この山も深田百名山のひとつですが、山頂でお会いしたペアの方々は四国から来られたそうです。また別の方は「百名山ということで来ましたが、(ガッカリで)もう来ることはないでしょう」と言っておられました。日本百名山の影響力ってすごいですね!
 山はその人の価値観によって良くも悪くもなります。確かにここは山頂からの眺めは良くありませんが、ピークハント・眺望・山メシだけが目的ではちょっと淋しいなあ…と思うこの頃です。 おっと、参考になりましたでしょうか?^^;
by teppan (2015-10-17 23:21) 

teln

こんばんはー。もうそれくらいの山の上は錦秋ですかぁ。

にしてもここは電車バスか自転車日帰りの自分には無理。
百名山?関係ないさー!所詮他人の嗜好だもの。

カップ麺&コンビニおにぎりはこちらもマンネリ気味。
面倒じゃない何か変なことをやりたいと思う今日この頃。
でもうまいんだよなー山上カップ麺。
by teln (2015-10-19 00:29) 

teppan

telnさん>いらっしゃいませ

紅葉はあっという間に降りてきてますね。鈴鹿の山々も随分いい色になっている様ですよ。
百名山はある”もの書き”の独断で選ばれもの。ほとんど中部地方以東に偏っているのはどうかな?と思います。でも選ばれた山々は登ってみると確かに良い山ばかりだと思いますよ。(行った事ない山ばかりですが^^;)

自分の場合、良さそうな山なら、知る人ぞ知るような里山でも、百名山でも二百名山でも登ってみたいです。

行動スピードが遅いので、どうしても安直なカップ麺&おにぎりになっちゃうんですよね。今度泊まりで山行ったら、もうちょっと面倒なのをやってみようと思ってます。
by teppan (2015-10-19 12:30) 

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