三ヶ根山 東幡豆駅~市境尾根 2012/9/27 [山歩き・ウォーキング]
愛知県西尾市・幸田町・蒲郡市境にある「三ヶ根山:さんがねさん」を歩いて来ました。
三ヶ根山最高点からの眺め。三河湾に浮かぶ西浦半島。遠く霞んで見えるのが渥美半島(写真クリックで拡大表示)
(ルート) 名鉄東幡豆駅~愛宕山~スカイライン料金所~最高点~七士廟所~三ヶ根観音
~ロープウェイ駅跡~深溝(市境尾根)登山口~JR三ヶ根駅
(歩行距離) 約13.2キロメートル:沿面距離
(所要時間) 5時間40分:9:40~15:20 実測ルート図はここをクリック!
今回は電車利用の山歩き。名古屋鉄道・蒲郡線「東幡豆駅」を起点に山頂へ登り、北東の市境尾根を下ってJR東海道線「三ヶ根駅」まで歩いてみました。
まずは自宅から東海道線でJR蒲郡駅へ。ここで名鉄蒲郡線へ乗り換えて東幡豆駅へ向かいます
名鉄蒲郡駅ホームから見た三ヶ根山。最高点標高350m。なだらかな山容です。AM9:00
蒲郡線は二両編成のワンマン電車。降りるときは前方の扉から。乗車券や運賃・整理券は料金箱に入れます。
東幡豆駅を降りると駅の前にウォーキングマップ「はず夢ウォーク」がありました!今日はこのパンプレットを参考にします。 AM9:40
まずは駅から北へ向かい、国道247号へ。国道に出たら東へ向かい写真の「東幡豆田中交差点」を左折して広域農道へ入ります。AM9:50
広域農道を歩いていたら、自転車のおばさんが追い越しざまに止まって、「どこに行くの?古墳に行くならもう通り過ぎてるよ!」とわざわざ聞いてきてくれました。どうやら近くに「とうてい山古墳」というのがあるようです。「三ヶ根山へ行きます!」と言うと、「ここはいいところだよ。気をつけて!」と言われました。駅でも観光客に場所を説明してるおばあさんが居たけど、幡豆には親切な人が多いようです。
広域農道の交通量はそれほど多くないのですが、急カーブが多く歩道が無いので車が来ると気を使います。いいかげんアスファルトの登りに疲れて来た頃、写真の分岐に着きました。ここから右に入り愛宕山をグルッと巻きながら歩く。AM10:35
愛宕山の山腹から東幡豆港の眺め。前島と沖ノ島。左に西浦半島 (写真クリックで拡大表示)
途中、愛宕山山頂にある神社の鳥居がありましたが、鳥居の先は踏み跡も無く藪の急斜面だったので、そのまま林道を進みました。このあたりで舗装は終わり、草の中を進む。「イノコズチ」が生えているのでズボンにタネがくっついてきます…
グルッと回り込んだら愛宕山山頂への入口がありました。しかし…「急坂倒木あり・スズメバチに注意!」と案内杭にあったので、恐れをなしてあっさり登頂をあきらめ、三ヶ根山頂へと向かいました。(^^;)
やがて目の前が明るくなった所で「三ヶ根山スカイライン」の幡豆料金所到着。AM11:07
ここからスカイラインガードレール横の歩道を延々と舗装路歩き…ちなみにこのスカイライン、車道を歩くのは禁止されています。またここの道路脇にはアジサイがたくさん植えられており、「アジサイロード」とも呼ばれます。
ちなみに、幡豆料金所から三ヶ根観音までは歩道がありますが、その先のスカイライン東側には歩道がない様ですので、自転車や歩きでは通行できません。
三河湾の展望が開けてきたら「かんぽの宿・三ヶ根」に到着。AM11:25
今日は寄りませんが、日帰り入浴もできるそうです。ちなみに道路を挟んでお向かいにはホテルの廃墟がありました…
しばらく登ると左手に「殉国七士廟参道」の入口があり、ここを入りました。前方の電波塔がある場所が三ヶ根山の最高点です。AM11:37
参道入口から600mほど歩くと「殉国七士の墓」へ着きます。AM11:48
太平洋戦争敗戦後、東京裁判でA級戦犯とされて処刑された7人の遺灰が納められているそうです。他にも多くの人が処刑されたと聞いています。勝てば官軍、負けると悲惨な結果が待っている。どちらにしても戦争なんて起こしたくないものです。
戦後生まれの私がとやかく言える立場ではないんですが、開戦の是非はともかく、日本国の為に一生を捧げた人々があって今の日本が存在しているんですね…
ここ三ヶ根山には七士の墓以外にも、戦没者の慰霊碑がたくさん立っていました。各連隊ごとに幾つも幾つもあります。
慰霊碑が立ち並ぶ場所の、一番奥のほうにひっそりと展示してあったこれって?… 仕事柄こうしたメカには興味があるのでネットで調べてみました。
これは渥美半島沖で漁船の網に掛かった飛行機のエンジンです。説明書きによると、重爆撃機「飛龍:ひりゅう」に搭載されていた、三菱製の星型18気筒エンジンA18Aだそうです。当初アメリカのB29のエンジンだとして展示されていましたが、最近の詳しい調査によって、国産エンジンだと判明したようです。中心部分にプロペラが連結されるんですね。自動車でもある部品の事を「プロペラシャフト」と呼ぶのはこうした航空機エンジンの名残なんでしょうね。
終戦間近に実戦投入された「飛龍」は優れた性能を発揮したとの事です。今の日本の技術力はこの頃から培われてきたのものなんですですね。
七士廟の駐車場脇の植栽の中には三角点「三ヶ根」309.9mがありました。
七士廟から戻り、最高点へはここを右に入って電波塔の管理道を登る。PM0:02
電波塔南に草原の丘があり、ここが三ヶ根山の最高点・標高350m。桜の木の下で昼食にしました。三河湾の眺めが素晴らしいです!(冒頭写真)
昼食後、スカイライン北側の歩道を進みます。しばらく進むと再び廃墟が…PM1:00
外は落書きだらけで中は廃棄物の山です。誰も居ないからって、こんなことしちゃいけませんねえ。
スカイライン沿いからは、所々三河湾の展望が良いです。(写真クリックで拡大表示)
北西には2年ほど前に歩いた茶臼山の痛々しい斜面が見えます。あの採石場のガケの縁を歩きました。
見晴台下の休憩所から、歌声が聞こえてきます。どうやらおじさんとおばさん達が車で機材を持ち込んでカラオケをしているようです。お金を払ってでも聞きたいくらい上手ければいいんですが、それほどでもないので出来れば止めてもらいたいんですが… 面と向かって言う勇気が無いのでここで書いておきます。なにしろ山の上なんで嫌でも遠くまで聞こえてきます。しばらくは歌声を聴きながら歩くことになりました。(^_^;)
見晴台のあたりにも慰霊碑がたくさん立っていました。戦没者の魂を慰めるには、戦地とつながる海が見える場所でなくてはならないんでしょうね。
三ヶ根観音 奈良時代の僧、行基が彫ったとされる観音像が安置されていて商売繁盛のご利益があるそうです。PM1:18
うっかりしていましたが、山頂へ寄るのを忘れて下山を始めてしまいました。どこが山頂だったのかなあ~?
このあたりからスカイラインには歩道が無く、初めての私たちはどこを歩いたら良いのか良く判りません。道路左側の藪の中へ入ってゆくと踏み跡がありましたので進んでみます。途中三角点への案内板がありましたが、深い藪に囲まれていたのでパス!
さらに下ると藪の中にコンクリートの構造物がありました。立ち寄ってみると、以前あったロープウェイ駅の跡でした。ここから蒲郡市街地が良く見えます。PM1:33
ここから再び来た道に戻り。深い藪に突入すると急な階段がありました。さらに下ると踏み跡の明瞭な尾根になったんですが…ちょっと待てよ!GPSで確認してみると、市境尾根とは違う尾根だと判り引き返しました。
ロープウェイ跡地にコンクリート階段があったけど、もしかしてそこを下るのかなあ?戻って倒れていた表示板を見ると、下り始めた道は「形原温泉」へ出るルートの様です。なにしろ初めてだし、深い藪になっていたので間違えてしまいました。下りは難しい!
ロープウェイ駅跡地のコンクリート階段を降りるとすぐ左にルートが見つかりました。やれやれ!ここからは尾根にはっきりした踏み跡が付いていて、一ヶ所だけ右に曲がる所を間違えてしまいましたが解りやすいルートです。
が… わかりやすいのは良かったんですが、これから麓に降りるまで思わぬ障害物に悩まされ続ける事に…
なんと、登山道はクモの巣だらけ!幾つも幾つも在るわ在るわ!もう~嫌気がさすほど! ジョロウグモに恨みはないけど折れた枝を振り回しながらの下山で余計にに時間がかかってしまいました。
こうしてようやく麓の道路が見えてきました。最後の最後に留めのクモの巣顔面ヒーット!ウププッ…(>_<)PM2:56
帰りは電車なので、クモの巣まみれでは気が引けます。一生懸命体に付いたクモの巣や雑草のタネを取り除いてから三ヶ根駅へと向かいます。
ようやくJR三ヶ根駅到着。PM3:18
今日は前半車道歩きで後半藪こぎ&クモの巣払いという極端なウォーキングでした。舗装路歩きが多くて疲れました。この山は藪の少ない晩秋から早春にかけて、車道歩きが比較的少ない大沢や一ノ瀬から、今回の市境尾根を周回した方が良さそうですね。
これが駅でもらってきた幡豆のウォーキングガイドマップ。行かれた方は利用されると良いでしょう。
(*^・ェ・)ノ コンチャ♪
三ヶ根山ですか~
一度登ってみたい山のひとつです。
今回は電車で行ったんですね~
何しろ天気が良くて羨ましい・・・・
最近私の天気運が悪いので(´・ω・`)・・・
by 水鵬 (2012-09-29 19:28)
こんちは~!水鵬さん
お天気は良かったんですが暑かったです~
三ヶ根山は車道が通ってて観光地化されて(それが今は衰退しており)残念な山なんですが、眺めは二重マルです。
明日のお天気は西の方ほど早く崩れそう。午後は確実に雨でしょうから、水鵬さんお得意の早朝速攻登山で近場を攻めるならギリギリセーフかも…
でも無理しないようにね!
by teppan (2012-09-29 19:50)
小さい頃、ここのロープウエイに乗った写真があるのですが記憶が無いです。
by カメラ小僧 (2012-09-30 17:20)
カメラ小僧さん こんにちは!
私はここのロープウェイは乗ったことが無いんですよ!
中途半端な観光地はどこも衰退してしまってます。景色が良いだけ…では今の(経済が疲弊した国に住む)日本人はお金を落としませんからね…
どんな職種でも、昔ながらの商売は難しくなりました。逆にこだわり続けて、ネット時代の今、ようやく脚光を浴びているって仕事もありますね。正真正銘の本物こそが価値あるってことかな。
by teppan (2012-09-30 18:40)