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雨乞山から越戸の大山 2011/3/3 [山歩き・ウォーキング]

 愛知県田原市の雨乞山から大山(越戸ノ大山:おっとのおおやま)まで「あつみトレイル」を縦走してきました。
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 物見山から眺める、三河湾を背にした雨乞山(クリックで拡大表示)

 愛知県渥美半島にある山々へは、以前からぜひ歩きに出かけたいと思っていました。しかし、同じ県内にありながら自宅からあまりにも遠く、日帰り山行きが99%の私にとって、出かけるのにも覚悟?が必要な山域でした。しかし、ようやく重い腰を上げて向かう決心をしました。(^_^)

(総歩行距離) 約11キロメートル:沿面距離 
(所要時間) 約5時間20分 8:00~13:20 :休憩・昼食含む
(最大標高差) 約300メートル

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 2時間30分かかって渥美半島でも先端に近い場所にある「あつみ大山トンネル」北口の駐車スペースに到着。ここから大山へ登る最短ルートがありますが、今回は下山に使う予定。まずは車道を歩いて雨乞山の登山口のある石神へ向かいます。


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 写真、左前方に見える尾根の先端のあたりに雨乞山の石神登山口があるはずです。今日は晴天ですが、気温が低く、とても風が強い一日になりました。三河湾からの向かい風に逆らいながら車道を行きます。

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 渥美半島は野菜や果物、それと切り花の栽培が盛んです。道路の両側に広がるキャベツ畑では、早朝からキャベツの収穫作業が始まっていました。台車に山盛りのキャベツを手際よく箱に詰めてトラックに積み込んでいました。


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 駐車スペースから約40分程かかって雨乞山の石神登山口に到着。近くに「伊川津揚水機場」と表示された建物とため池がありました。豊川用水の水を一旦高台のこの場所に汲み上げて、まんべんなく畑に送水するための設備。そういえば畑のあちこちに給水バルブが立っていました。


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 登山口からいきなり急坂の洗礼を受ける。ちょうど朝日が差し込んできました。


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 三角点のある岩に近づいてくるあたりから、眺めが良くなってきました。尾根に乗ってからは快適な道が続きます。ゴツゴツした岩場が所々出現して飽きない尾根道です。 三河湾と麓の温室群。(クリックで拡大表示)


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 登山口から約45分ほどで雨乞山の山頂に到着。360度ほぼ遮る物の無い展望。遠くからやってきた甲斐がありました。


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 これから向かう予定の物見山とタコウドの山並み


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 雨乞山頂からピークを一つ越え、一旦下って登り返すと岩場のピークに到着。物見山です。このピークからも素晴らしい眺めが堪能できます。


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 このあたりの山はとにかく大きな岩がたくさんあります。目立つ岩には命名板が取り付けられていて、名付けた人のユーモアやセンスが感じとれます。


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 数ある岩場の中でも、一番広くて雰囲気が良かったのが「弁当岩」。名前のとおり、ゆっくり寛ぎながらお弁当を食べるのにピッタリの場所。風車の先に伊良湖岬が、さらに神島や答志島、そして三重県の山並みがすぐ近くに見えます。(クリックで拡大表示)


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 南方向には太平洋を背にした大山がどっしりと構えています。お昼にはまだ早いので、残念ながら写真を撮っただけで先へ進みました。これから歩く予定の尾根が見渡せる。小さく見える鉄塔のあたりを歩いてゆく予定。
 弁当岩から一旦「タコウド」の三角点に立ち寄り、再び引き返して弁当岩先の分岐から椛峠(なぐさとうげ)方面へ下ってゆきます。


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 分岐から最初の急斜面を下りきると「笑之介平」。さらに倒木が多い踏み跡を頼を下り切った所が椛峠(写真)です。峠を左に下るとシデコブシの自生地「椛湿地」があり花の時期には大勢の人がやってくるそうです。ここから前方の尾根へ登り返します。


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 椛峠からまもなく、弁当岩から見えたあの送電線鉄塔の真下をくぐる。前方の山は狼煙山手前にあるピーク。


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 狼煙山手前にあるシダのピーク。「立ベボウ1本つゝじ山」と立て札に書いてあり、「寒空や立ベボウ1本つゝじ山」の句も添えられています。ベボウとは何だろうと思い調べてみると、「杜松:ネズ」という種類の、松の仲間のようです。盆栽なんかによく仕立てられるみたいです。


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 そしてここが狼煙山の山頂。麓からはよく目立つ山ですが、木に囲まれていて眺めはありません。狼煙を上げるには絶好の場所だったんでしょうね。弁当岩先の分岐からここまで約35分。


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 狼煙山から鞍部に降りたあたりで大きな岩の塊に突き当たりました。ここが「観音の腰掛岩」。岩の上によじ登ると360度の展望です!


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 腰掛岩から西方向の眺め。麓の山田集落と伊勢湾、右の山腹に白く小さく写っているのが、泉福寺の屋根。(クリックで拡大表示)


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 腰掛岩からさらに進んで標高250ピークにある臍岩(へそいわ)の分岐地点に到着。右から回り込んで岩の上へ出られます。


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 岩の上からは歩いてきた雨乞山方面、太平洋、そして目の前に大山の電波塔が見えます。ここから左へ進み、大山の北尾根を登って山頂へ。


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 山頂には真新しい展望デッキが設置されていました。


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 デッキからは360度の眺め。伊良湖岬、三河湾、太平洋の大海原が見渡せました。


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 大山の三角点は一等です!地理的にも重要な場所なんですね。


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 景色を堪能したあとは、梔岩(くちなしいわ)のあたりでちょっと遅い昼食。歩いてきた雨乞山からの尾根を眺めながら感慨にふけったのでした。(クリックで拡大表示)

 今回のウォーキング、天気は良かったですが風が強くて寒かったので、あまり落ち着いていられなかったのが少し残念でした。この後、北尾根を下って途中から植林地に入り、トンネル北の駐車スペースについたのは午後1時を過ぎた頃でした。

(注意事項) 
1・ 記事の中の「物見山」は、これまでの一般ガイドブックでは「ミハリ山」と紹介されています。本当は「物見山」と呼ぶのが正しいそうですので、この記事ではその表記にしました。 関連記事はこちら・・・(げんたさんのブログ)
2・ 毎年10月中旬から約1ヶ月間は雨乞山と椛峠周辺が入山禁止となるようです。この時期に歩く際には問い合わせをしてから出かけた方が良いでしょう。


あとがき
雨乞山の登山口に立て札がありました。見れば地元発行ガイドブックの案内。近くの本屋さんに置いてあるとのことで、山歩きのあとに買って帰りました。
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 たらめ会発行の、たはら里山の旅「大山・雨乞山編」 
このガイドブックを見て、今回歩いたルートが地域の有志の方々の熱意と地元行政のバックアップにより完成された事を知りました。

 雨乞から大山まで、「渥美半島横断ハイキングコース」を作ろうと考えられたのが今から10年ほど前。そして行政の力も借りて発足したのが「NPO法人渥美ハイキングクラブ」で、この会の代表を務める鈴木さんや多くの賛同者の力によって、縦断コース「あつみトレイル」が完成したのだそうです。

 表紙や扉にある絵は、荒木弘道さん(故人)によるもの。荒木さんは「渥美の自然を歩く会」の代表で、以前からこのあたりの自然に詳しく、このルートの開拓に深く関ったそうです。ルート上にある表示板のユニークな名前や詩は、おそらく荒木さんによるものではないだろうかと思われます。

 ガイドブックには登山ルートの開拓にまつわる裏話などの他に、山の植生や動物の生態なども解説されていて、なかなか内容の濃い本に仕上がっています。このガイドブックに目を通した後に、ここを歩いてみれば、いっそうこの山域が身近に感じられる事でしょう。
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 最後に、大山の山頂の一角にはロープで囲われた国有地がありました。ここに自衛隊の訓練に使うためのヘリポートを建設する予定になっているそうです。ハイキングクラブをはじめ、地元で反対運動が続いていることを初めて知りました。すぐ近くに出来たばかりのピッカピカの展望デッキは、ヘリポート建設に真っ向から反対の意思を地元行政が示したと言えるでしょう。

(写真は、杭が朽ちて倒れてしまった「国有地につき立入禁止」の表示板)

タグ:愛知のお山
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コメント 5

げんた

はじめまして。
たらめ会で活動してます、げんたといいます。
今回はガイドブックを紹介して頂き、ありがとうございます。
「ミハリ山」の件は、地元の人からの聞き間違いで「物見山」が
正解のようです。しかし、世間に「ミハリ山」で広まっている為
自分のブログでも経緯を紹介していきたいと思ってます。
teppanさんも協力して頂けないでしょうか?
by げんた (2011-03-06 23:16) 

teppan

げんたさん はじめまして!
実は、今回の山歩きの情報収集の際、げんたさんのHPやブログを参考にさせてもらいました。そのご本人からコメントを頂けるとは!とても驚きました。
 物見山の件、あつた勤労山岳会のガイドブック(愛知の130山)の呼び方と、たらめ会のガイドブックと違うので、今回のこの記事でどちらを紹介したら良いのか迷いました。今回その様な経緯を教えて頂きましたので、今後はもちろん渥美の物見山として紹介する様に心がけます。(今回の記事も修正しておきます。)今回コメントして頂きありがとうございました!
 山の話はさておき、近頃はBMWミニが幅を利かせてきて、クラッシックミニは道で見掛ける台数が減ってきました。げんたさんのページに写っている黒ミニ、これからも乗り続けて行って下さいね。
by teppan (2011-03-06 23:51) 

げんた

teppanさん、こんばんは。
素早い対応、本当にありがとうございます。
事後報告になりますが、リンクを貼らせて頂きました。
今後ともよろしくお願いします。
by げんた (2011-03-07 01:03) 

teppan

げんたさん こちらこそ宜しくお願い致します。

つい先ほど、げんたさんのブログを訪れてみましたら、大知波峠と富士見岩を歩いてこられたとか…私も一度だけですが歩いたことがあります。富士見岩は、名前の通り富士山が見えるんですね。

by teppan (2011-03-07 01:34) 

げんた

teppanさん、こんにちは。
物見山の件、詳細記事をアップしましたので、よかったらどうぞ。
by げんた (2011-03-07 11:32) 

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