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朝明から釈迦ヶ岳 2009/9/10 [山歩き・ウォーキング]

三重県菰野町の朝明渓谷を起点に鈴鹿山脈の釈迦ヶ岳を歩いてきました。
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写真は釈迦ヶ岳:松尾尾根・大蔭のガレと伊勢湾の眺め




(ルート)朝明渓谷駐車場~庵座の滝~白濠~松尾尾根頭~釈迦ヶ岳~猫岳~羽鳥峰~猫谷~駐車場
本日の歩行距離 約13キロメートル(沿面距離)
総所要時間 約8時間(休憩・昼食時間含む)
参考ガイドブック 鈴鹿の山 万能ガイド    GPSによる実測ルート図はここをクリック

 午前7時前、朝明渓谷の駐車場に到着。管理人のおじさんが駐車料金を徴収しに来たので500円を払う。今日の行き先を告げると釈迦ヶ岳までのルートが朱書きで記入されたオリジナルの地形図をくれた。初めての人には嬉しいサービスだ!山ビルの様子を聞くと、このところ見たという話は聞いていないとの事なので、スパッツの装着はやめにした。


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 バス停横のコンクリート道が登山口になっている。少し進むといきなりロープが架かった斜面を急降下!最後に鉄階段を降りきると沢に突き当たるのでそこを渡ると朝明のバンガロー村に出る。


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 以前、バンガロー村からは沢沿いに登山道が付いていたようですが、鉄パイプの大きな堰堤?の工事中なので、林道で大きく迂回した後再び沢を横切って対岸の登山道に向かう。


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 沢に入る地点が良く判らず堰堤の直前で沢を横断するが、道は無くクモの巣を払いながら堰堤脇を登って登山道に合流しました。バンガロー村からこのあたりまでウロウロしてしまいけっこう時間を使ってしまいました。


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 お地蔵さんを過ぎたあたりで谷から高く遠ざかって行き、薄暗い急な道を進む。やがて真っ暗な涸れ沢を登り目の前が明るくなった所が小峠。ここから眼下に谷が見えてきて、遠く前方に庵座の滝と猫岳の雄姿を眺めることができる。


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 このあたりから道は荒れてくる。右の斜面が大きく崩れてガレている箇所を何度か高巻きながら危険地帯を通過して行く。そうこうしている内にいつの間にか庵座の滝の真横あたりに来てしまった。ここまで、どこから下りたら滝の下に行けるのかまったくわかりませんでした。
 庵座の滝の見物は今日の目的の一つ。このままスルーしてしまうのはいかにも残念…諦めきれず、もう一度引き返して谷に下りられそうな場所を探す。


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 いちばん登山道と谷が近いガレた場所にロープが2本垂れている場所を見つけ、慎重に谷底へ降りると庵座の滝が正面に現れた。河原を歩いて滝つぼへ行くには手前にある5メートル程の滝の左側の岩場を乗り越える必要がある。慣れた人にはどうって事ないが、けっこうシビアなのでここで諦める人もあるみたい。ロープは垂れているがうまく使えないので三点支持で必死によじ登った。戻るときが怖そう(-_-;)


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 庵座の滝(あんざのたき):落差約40メートルで鈴鹿随一と言われるだけあって見ごたえのある滝でした。ここしばらく雨が降っていないせいか水量は少なめですが滝つぼから見上げると、どでかいシャワーを浴びているみたいで気分爽快になります。


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 さて、滝見物も程々に再び最初の地点まで引き返す。この往復で約1時間程度費やしてしまいました。まだこれからがキツイのに先が思いやられる。庵座の滝を高巻いてしばらく進むと谷に降りて沢沿いのルートになる。


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 二股になったところを向かって右の谷へ進む。所々赤テープや赤ペンキのマークがあるがわかりにくい。しばらく進むと二段になっている滝の真下に着く。「三段の滝」という名前だが下からは二段しか見えなかった。


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 次は滝に向かって左側の急なガレ場を登る。


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 さらに谷沿いに進んでゆくと太いパイプで造られた堰堤が見えてきた。ガイドブックだとこの堰堤を越え、さらに沢沿いを進むルートでしたが、駐車場でもらった地図に右にそれて中尾根コースへ向かうルートが案内してあったので、そちらを進むことにしました。


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 急な斜面を15分ほど登ると中尾根登山道に合流。ここからは尾根伝いの急勾配の道が続く。途中の岩場からは鈴鹿中南部の山々が見渡せる展望地や伊勢湾が良く見える地点などもありました。今日は良く晴れてくれたので絶景を楽しめました!


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 ここからは急な尾根道となり、非常にキツイ登りが連続する。途中「大蔭のガレ」と呼ばれる崩壊地の真上を通過しますが、高度感タップリで緊張します。


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 ガレからはまた樹林の中の急勾配をあえぎながら登り、不意に明るい場所へ出ると、そこが「松尾尾根の頭」でした。砂の広場になっていて休憩するには良い場所。360度の展望だが、周りの木々が少々高いので山々の上の方が見渡せるくらいでした。


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 松尾尾根の頭から釈迦ヶ岳の三角点までは歩いて10分程度で着く。三角点の小さな広場からは伊勢湾方向のみ視界が開けていて、遠く知多半島が島のように霞んで浮かんでいるのが見えました。


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 写真は山頂への途中から見た伊勢湾方向のパノラマ


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 山頂から戻り、途中の分岐を羽鳥峰方向へ県境稜線を進む。猫岳手前の鞍部で昼食にする。歩いてきた松尾尾根の鋭い稜線が目の前に見える。「あんな急な所をいったいどうやって歩いて来たんだろう?」と自分達に感動してしまいます。


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 昼食後、笹の中の道を猫岳へ向かう。登るにつれ松尾尾根を従えた釈迦ヶ岳が大きく見えてくる。猫岳はこんもりしていて山頂付近に丸い岩が何個か鎮座していた。1、057メートルと標高も釈迦と大差ない。


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 猫岳を過ぎてからは御在所岳方面を眺めながらの下り。相変わらずの笹道だが溝状に深くえぐれている場所が多いので歩きにくい。人間が歩かなければこんな状態にはならなかっただろうに…。今歩いている自分自身が斜面を破壊している当事者だということに後ろめたさを感じてしまう。でも山歩きは好きで始めたことでやめる気はないし…。
 矛盾だらけの人間社会に生きている自分こそが、自身を正当化する為に必死なだけの愚かな生き物なのだと思い知らされる。そんな負な存在の人間さえも平等に包み込んでくれる自然の懐の深さに甘えて今日も山を歩いている自分が居ます。


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 さて、羽鳥峰に行く道中は雲母・入道・御在所・雨乞などの山々を眺めながらの爽快な歩きです。


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 眺めは良いが、身体が伴わない。所々ザレて深い溝になった道と、大きな段差に太ももが悲鳴をあげ始めた頃、ようやく羽鳥峰(はとみね)に辿りついた。


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 こんもりとした山頂はすべて砂。採石場の砂山のてっぺんに岩が重ねて置いてある…といった表現がピッタリ。眺めは良い!このピークからすぐ下に羽鳥峰峠が見えていて、この峠が愛知川や雨乞・国見・御在所岳・朝明渓谷への重要な分岐点になっている。


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 羽鳥峰峠から朝明の駐車場までは猫谷を下る。谷に降りるまでは急な道が続く。えぐれた道に歩きやすいよう石が階段状に組んであった。こんな場所に大きな石をどうやって運んできて積み上げたのでしょうか?その労力を想像しただけでも頭が下がります。 道は整備されているが、肝心の自分の太ももはとっくに当初の能力を失って悲鳴をあげ続けている始末。はたしてこんなんで帰り着けるのか?(^_^;)


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 明治時代に造られた石積みの堰堤。オランダ人技師デ・レーケが指導して建造されたそうで、頂上部が縄を渡したときに弛んでいるように堰堤が湾曲しているので、なわだるみ堰堤と呼ばれ、国指定登録有形文化財。


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 林道に合流した後、道はやがて舗装路になり、しばらく進んだ所でいきなり出くわした公園。「朝明砂防学習ゾーン」と立派な門に表示してある。どうやら砂防堰堤の工法を模型により解説展示してある公園のようだ。水車もあったが砂防技術とは関係ないみたい。そう言えば他の人のHPに「税金の無駄遣いだ!」と記事が載っていたのを思い出す。確かにその通りだと感じました( ・_・;)。
 そしてシーズンオフで人気もまばらな朝明渓谷の山小屋やバーベキュー場などを横目に見ながら歩いて無事駐車場に着いたのは午後3時頃でした。


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 帰る途中で振り返って見た釈迦ヶ岳。そのシルエットがお釈迦様の寝姿に見えるのが名前の由来だそうです!



タグ:鈴鹿の山
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