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【近江鈴鹿】向山~イハイガ岳~清水の頭 甲津畑から周回 2018/11/1 [山歩き・ウォーキング]
場所・山行日 |
「向山:むかいやま:930m」「イハイガ岳:964.05m:三等三角点」
「清水の頭:しょうずのかしら:1095m:独標」
滋賀県 東近江市甲津畑・甲賀市土山町・蒲生郡日野町 境 2018年11月1日(木) |
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ルート |
鳴野橋~L159鉄塔~向山~イハイガ岳~大峠~清水の頭~奥の畑谷~
(千種街道)蓮如上人旧跡~桜地蔵~かくれ岩~岩ヶ谷林道起点~鳴野橋
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歩行距離 | 16.5Km/18.8Km(平面/沿面距離) | ||
標高差 |
駐車地~L159鉄塔+240m L159鉄塔~向山最高点+260m 谷最低部~イハイガ岳+90m
イハイガ岳~大峠-155m 大峠~清水の頭+290m 清水の頭~蓮如上人旧跡-450m 蓮如上人旧跡~駐車地-200m
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所要時間 | 10時間53分 05:47~16:40 (平均速度1.5Km/h 休憩・昼食時間含む) Google earth俯瞰図はこちら (トラックログ:Garmin GPS Map60cx:2007年モデル) |
今年5月に歩いてから遠ざかっていた鈴鹿の山、そろそろヒルの心配もなさそうなので、紅葉を楽しみに雨乞岳周辺を歩いてきました。
いつも山SNS(山レコ)でコメント付き合いをさせて頂いているonetotaniさんお気に入りの場所「清水の頭・奥の畑谷」へ出かけてきました。それに加えて今回は、以前から歩いてみたかった向山とイハイガ岳を加えた欲張り周回です。
岩ヶ谷林道起点。大昔から歩かれている千草街道の入口です。帰りはここへ戻ってくる予定。
車道を甲津畑方面へ500mほど戻って、写真のL160-R160鉄塔表示の所から巡視路へ入ります。ニホンミツバチの丸胴巣箱の近くに倒木あって潜って通過しました。
良く整備された尾根道を登って間もなく谷間へ入りました。ここからは踏み跡が不明瞭になります。写真の鉄塔指標を探しながらジグザグに斜面を登りました。この谷間を直登してショートカットしても行けたと思います。
L159鉄塔からの展望。八日市の街が見えているようです。
斜面をトラバースして谷間へ向かいます。
谷間の踏み跡は鞍部に向かって続いています。L158鉄塔のすぐ西側の稜線に出ました。
稜線に乗ったら東へ向かいます。写真はL158鉄塔を過ぎてすぐの所にあるR159鉄塔。
R159鉄塔から西側の展望。L158鉄塔の向こうに琵琶湖、南には綿向山が見えましたが雲が掛かっていました。北には入道ヶ原のピークが見えました。
697m独標ピーク、この先から植林が現れ始めました。
やがて尾根は南東に向きを変えますが、まだしばらく植林が続きます。
稜線歩きなのでアップダウンを繰り返しながらの登り。次のピークが見えています。
やがて雑木林に変わり明るくなりました。太陽光がないのが残念ですが、黄葉が綺麗です!
標高888m独標。
独標から約300メートル程で向山の最高点に出ます。青い山名標識がぶら下げてありました。標高は約930メートル。
標識を過ぎると東に向きを変えます。アセビがうるさくなってきました。
地形図で見ると、目的地へは最高点から約100m進んだ所で南向きの尾根へ入らなくてはいけません。広い尾根なので判断が難しかったですが、この大きなヌタ場がある所がそうでした。そのまま東に尾根なりに進んでしまうと千草街道に下りてしまうので注意が要ります。
木々の枝が邪魔で見通しは悪いですが、ガスが掛かった次のピークが前方に見えています。
あれがイハイガ岳だな!もっと尖峰だと思っていましたが、こちら側から見るとズングリした姿です。
東の鞍部は杉峠ですね。
イハイガ岳北側のガレが見えてきました。
今日一番の危険地帯へ向かう。
斜度40度以上はありそうな、崩壊してザレた急斜面に獣道が見えます。野生動物はすごいですねえ。
ガレの縁を回り込むように下ります。
荒涼とした斜面に咲く花。
鞍部から見上げた第一難関、とてもじゃないが尾根伝いはムリです。
一旦東側の谷間に下りて登り返すしかありません。急斜面を谷底まで木につかまりながら下降。
登り返しも急です。立木につかまりながら登っているところ。
先ほどの崩壊斜面の上に出ました、第二難関です。歩けそうに見えるので、とりあえず行ってみます。
イブネ(左)と雨乞岳(右)を背に。写真向かって左側に第一難関の崩壊した斜面があります。
写真ではそう見えませんが、右のコブの先が危なくて下りられず引き返しました。
コブの上からの写真。写っていませんがすぐ下がキレット状になっています。
再び急斜面を谷底まで下ります。狭くえぐれた谷は危険な場所だった。落石にも注意が必要。
登り返しもかなりの斜度、立木につかまりながら必死に登っているところ。
落石注意。
先ほどのコブです。回り込んでようやくここまで来ました。足場が脆くてこの小キレットが通過できませんでした。両側が切れ落ちていてビビリました^^;
危険地帯を過ぎてから振り返って見たガレ地帯。中央左がカクレグラ、右奥は銚子ヶ口。
イハイガ岳の頂上は平和な感じで荒々しさは微塵もありません。
三等三角点「祝ヶ岳」964.05m。
大峠へ向かいます。イワカガミがたくさんありました。
尾根南面のガレを避け北側の山腹道を下る。踏み跡も分かりにくいです。滑落しそうな斜度で気が抜けません。
一番奥には存在感抜群の雨乞岳。ガレの縁から。
錦に彩られた斜面。
昔あった鉱山による採掘がキッカケで崩壊が始まったとのことです。
やっと緩やかになってホッと一息。
大峠に到着 ”おおたわ”と発音するのでしょうか?
休憩後はいきなり急斜面の登り返し。
この標高あたりの紅葉は見頃を迎えていました。
イワカガミの紅葉。大部分は年中緑色なのに紅いものもあります。どうしてなのか?
斜度が緩んでくると、次はアセビとシャクナゲのトンネル道。
ちょっとした岩場からは、
東に帰りに下る予定の奥の畑谷が見えました。
このあたりの斜面も綺麗に色づいてますね。
西には綿向山と通過してきたイハイガ岳。
稜線はクランク状に曲がっており、南から東へ向きを変えたあたりの写真。広葉樹林になって明るく爽快。
1014m独標通過。
ここで樹林帯は終わり。その先は、
一気に視界が開けました!真下は藤切谷。
綿向山です、山頂の「青年の塔」が見えますね。以前お邪魔した「綿向山の日」イベントは11月10日(土)、もうすぐです。
木が生えている所を右下から登ってきました。
本日の目的地、清水の頭(ショウズノカシラ)に到着です。”火野用心”と書かれた立派な看板が倒れていました。
”鈴鹿の槍”と呼ばれる鎌ヶ岳、ノコギリ刃のような稜線は鎌尾根です。
こちらは南鈴鹿の雄、仙ヶ岳。強いて言えば”鈴鹿の鹿島槍”でしょうか?
尾根南側の特等席でランチにしました。
稜線上からは、綿向山と歩いてきた尾根が一望できました。
ランチを終え、この先の盛り上がりから北(左)へ、奥の畑谷まで下降します。今回は雨乞岳(写真正面のピーク)へは行きません。
広い尾根の右寄りを、谷に沿って下ります。
向かいの尾根のガレが見える。
写真では伝わりませんが、かなり急です。立木につかまりながらの下降。
奥の畑谷の支谷に着地しました。
奥の畑谷は広々として明るいです!
歩きやすい方へ何度か渡渉を繰り返しながらの歩き。
テント泊するのも良さそうです。
広々とした場所に出ました。
黄金色のシャワー。
最後の渡渉で右岸へ移ると高巻き道になります。
来た道を振り返ったところ、ここは転落に注意。
千草街道に合流しました。蓮如上人旧跡のすぐ西側です。
後は分かりやすい千草街道をひたすら歩いて駐車地を目指す。まだかなり距離があります。
藤切谷の紅葉、綺麗です。
避難小屋。
桜地蔵尊でお礼参りしました。
かくれ岩に寄り道。
この岩のことでしょうか?隠れて信長を狙撃したと伝わるそうです。
歴史ある千草街道を歩いて駐車地へ、この日もケガなく無事帰ってこられました。
(あとがき)
向山(むかいやま) 697mピーク~イハイガ岳北側までの尾根全体を甲津畑の人々が”向山”と呼んでいたそうで、本来特定のピークを指してはいないようですが、便宜上1番高い630mピークに向山の名札が掛かっていました。南側から眺めると結構存在感のあるピークです。
イハイガ岳は北側、南東側共に崩落しており、今回歩いた北尾根ではそのガレ地の通過がネックです。行ってみると尾根通しの通過は滑落の危険性が限りなく高いので、立木の生える場所まで谷を下降して登り返しました。
三角点名は”祝ヶ岳”となっていますが、参考書「鈴鹿の山と谷」によると、それはおそらく当て字で、筆者の見解では”居拝”あるいは”位牌”というのが由来ではないか?とありました。だとすれば”居拝ヶ岳”となります。よく使われている”イハイガ”というカタカナ4文字だけの呼び名では意味が違って取れるので、後ろに”岳”が付かないとおかしい思われます。
清水の頭付近の尾根は広々とした草原で展望に優れたところです。単に展望だけなら雨乞岳山頂の方が遠くまで見渡せる訳ですが、ロケーションに優れていると言いますか、いつまでもそこに居たくなる様な、そんな落ち着ける雰囲気を持ったおすすめの場所です。
奥の畑谷は、近江鈴鹿特有の自然林の緩やかな谷で、広々としてとても雰囲気の良いところです。水も豊富でテントを張って泊まるのにも良さそうでした。秋のこの時期は黄葉が素晴らしく、気持ちの良い谷歩きが楽しめました。
清水の頭付近の尾根は広々とした草原で展望に優れたところです。単に展望だけなら雨乞岳山頂の方が遠くまで見渡せる訳ですが、ロケーションに優れていると言いますか、いつまでもそこに居たくなる様な、そんな落ち着ける雰囲気を持ったおすすめの場所です。
奥の畑谷は、近江鈴鹿特有の自然林の緩やかな谷で、広々としてとても雰囲気の良いところです。水も豊富でテントを張って泊まるのにも良さそうでした。秋のこの時期は黄葉が素晴らしく、気持ちの良い谷歩きが楽しめました。
(備忘録)
【駐車地~向山】
取り付きは鉄塔管理道(巡視路)を利用。岩ヶ谷林道起点から甲津畑集落方向に車道を500m進んだ所が管理道の入口。L160鉄塔指標に従って登る。L160鉄塔を過ぎた後は谷間までトラバースしてL159鉄塔のすぐ西で稜線に出る。尾根芯を東へ向かうとすぐR158鉄塔。その後南東に向きが変わり、向山930mピークから東へ100m進んだ所から南の尾根へ下る(東へ直進しやすいので注意、大きめのヌタ場が目印)
その後はイハイガ岳を目指して藪がかったアセビの繁る尾根を進む。
【イハイガ岳北尾根】
尾根を南へアセビを掻き分けて進むとガレ地が見えてくる。最初のガレ地手前に東へ向かう小尾根があり、引き込まれやすいので注意する。(teppanは間違えました)
山頂手前の崩壊地は2ヶ所でナイフ状に切れ落ちている。脆くて足場が崩れやすく尾根芯は危険で歩けない。東側の谷間へ下って迂回しました。2度目の迂回で下った谷は狭くて急です。下りすぎると危険なので、できるだけ谷の上部に下降するとベター。落石に注意。
【イハイガ岳~大峠】
尾根南側の大崩壊地を避ける様に、北側の山腹に踏み跡がある。テープ指標を頼りに下るが、急斜面に付けられたルートは狭くて滑落の危険があるので慎重に。
【大峠~清水の頭】
大峠からは急斜面の南寄りの部分を登り返す。平坦になったあたりから、アセビやシャクナゲのトンネル道になる。尾根はクランク状に折れ曲がっていて、東に向きが変わったあたりから広葉樹林の開放的な尾根になる。樹林帯を抜けると草原になり間もなく清水の頭に着く。特に危険なところはありません。
【清水の頭~奥の畑谷】
清水の頭の看板から100mほど雨乞岳方向へ下ったあたり(奥の畑峠?)から、北へ伸びる広い小尾根を奥の畑谷に向かって東寄り(右寄り)を下降する。急斜面なのでスリップ・転倒注意。
【奥の畑谷~千草街道】
広々とした明るい自然林の谷。広い川原は複数の水流がありどこでも歩けますが、テープ指標に従って進むと安心。歩きやすい方に何度か渡渉を繰り返す。
下流近くになって沢の向きが北寄りに変わったあたりで右岸に渡渉すると高巻き道になり、蓮如上人旧跡のすぐ西側で千草街道に合流する。
千草街道(林道)は迷う事なく歩けますが、石ころで足を挫かない様に注意。
タグ:鈴鹿の山
2018-11-06 12:22
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