【東三河】文殊山・獅子ヶ森・巴山 後編 2020/5/28

　巴山の頂上にある三川分流碑

場所・山行日	「文殊山:もんじゅやま:661m独標」「獅子ヶ森:ししがもり:728.66m二等三角点」 「巴山:ともえさん:710m」　2020年5月28日（木）
ルート	道の駅～文殊山～塞之神城址～古宮城址～獅子ヶ森～巴山～石筒ヶ根合戦跡祠～道の駅
歩行距離	18.5Km（平面距離)
標高差	道の駅（+120m）文殊山（-110m）白鳥神社（+185m）獅子ヶ森 （-46m）白鬚神社鳥居（+30m）須山三角点（-190m）道の駅
所要時間	08時間05分　07:34～15:39   2.3Km/h （休憩・昼食時間含む） GPSログはこちら　Google earth俯瞰図はこちら

　愛知県新城市（旧作手）の３山周回ハイキング、後編は古宮城跡の散策からスタートです。　前編はこちらをクリック！


　古宮城跡の入口はここ白鳥神社の鳥居から。お散歩でしょうか？可愛らしい坊やとお父さんとワンコのファミリーがいました。AM9:48

　古宮城址（ふるみやじょうし）説明書き。武田方の前線基地だったようです。

　”安永”と刻まれた古い狛犬。

　参拝後、神社の脇を登って城跡へ。

　ヒノキの巨木がありました。AM9:56

　山全体が砦になっていた様で、曲輪が幾つもありました。規模が大きくとても立派なものでした。

　コシアブラ

　城跡見学を終え、次は獅子ヶ森へ向かいます。この園芸種は？帰って調べてみたら、コンフリー（ヒレハリソウ）というヨーロッパ原産の多年草でした。

　国道沿いのたばこ屋さん跡、昔よく見みかけたタイル張りのショーケースに哀愁が漂っています。

　軒下にあったこれ、一体何に使うものでしょうか？

　交通量の多い国道を避けて裏道へ。AM10:15

　往きに登頂を終えた文殊山頂へ続く林道の入口です。AM10:28

　「歴史の小径」案内板

　おそらく鉄塔が見える地点が獅子ヶ森の山頂でしょう。

　ここから獅子ヶ森の林道へ。AM10:48

　民家の入口にあった建屋。黒い板塀に窓ガラスがいいですね！

　キウイフルーツの花。

　この分岐を左に入れば獅子ヶ森へ行けます。AM10:52

　マムシグサの仲間。

　この地域だと附属体の先端がゲンコツのようになっているスルガテンナンショウをよく見かけますが、これは違う様です。

　木漏れ日の林道。２ヶ月ぶりのハイキングだったせいか？疲れてきました。

　SOUYA（草谷）学校林？ちょっと寄り道してみます。AM10:59

　作手中学の演習林みたいです。シイタケの栽培か何かですね、ごく最近はやってなさそうでした。

　クロモジ、花は終わって実が付いていました。

　山頂手前にある巴山への分岐地点、後でここへ戻ってきます。AM11:30



　teppanの大好物、逆光のシロモジ若葉。

　建物が見えてきたら獅子ヶ森山頂はすぐです。AM11:33

　獅子ヶ森山頂は東西にピークがあり、東ピークに役行者の祠がありました。

　西ピークには中部電力の高里中継所があります。近くに三角点があるはずなのですが見つかりませんでした。AM11:39

　タワーの南側にも石像がありました。獅子ヶ森でランチ休憩して後半戦に備えます。

　往きに通過した分岐を、今度は左に入って巴山へ向かう。PM0:25

　文殊山と同じく、植林ですが林床に笹が茂っていて気持ちの良い尾根道です。

　獅子ヶ森から約30分で県野外センターのハイキング道に合流、案内板に従い巴山（左）へ。PM0:59

　一旦車道に出て下ります。PM1:06

　神社の鳥居が巴山の登山口。PM1:08

　階段道を登ると５分で白鬚神社、ここが巴山の山頂です。PM1:13

　白鬚神社のお社

　冒頭写真にある分流碑の説明書き。

※愛知の130山・巴山（ともえさん）の名前の由来

　巴山には矢作川水系「巴川」、豊川水系「巴川」、矢作川水系「乙川（男川）」の3川の源流があり、それぞれがトモエ状に流れ出ているためこの名前が付いたそうで、山頂の神社横にそれを示す断面が三角形の石柱が立っています。そしてこの3川が「三河」の名の由来だという説があるそうです。麓の作手清岳（つくできよおか）にある水路には、矢作川水系と豊川水系の分水点があります。

　説明書きによりますと、この石碑そのものがご神体だそうです。

　最近愛知130山で見られる様になった新しい山名板。

　ここから富士山や南アルプスが見える様です。

　山頂を後にして林道に出たところ。PM1:36

　林道脇の放置自動車。スズキのキャリイST30/40型（軽トラ）ですね。

　一旦林道を外れて720mピークの三角点を確認しに行きました。

　緩やかな尾根を進むと鉄塔が見えてきました。PM1:51

　ピークには中部電力・新三河幹線No25鉄塔が立っています。

　三等三角点は松林の中にありました。「須山:720.03m」

　殺風景な植林でひときわ精彩を放つヤマツツジ、目立ちます。

　再び林道に戻って南西へ向かう。PM2:11

　”石塔ヶ坂”古戦場案内板　ハイキングマップには”石堂ヶ根”、祠の案内板には”石筒ヶ根”と書いてあるし、一体どれが正しいのやら…

　尾根の先端からの眺め、遠く寧比曽岳方面が見えていました。PM2:19

　尾根を登って標高700m地点に合戦跡の祠。PM2:22

　ここの案内板は”石筒”と書かれています。

　ようやく下山に入ります。アセビが茂る植林の尾根を下る。

　しばらく下って合戦戦死者の墓。石塔代わりの石が幾つも置かれていました。PM2:35

　お墓の脇の鞍部から谷へ下ります。ジグザグ道がつけてありました。

　ここで林道に出ました。あとはのんびり下ってスタート地点の道の駅を目指すのみ。PM2:40

　薪割現場、こうして刻んでから割るんですね。

　林道脇の湿地にクリンソウのプチ群生がありました。ピンク色で目立ちます。

　フェンスの扉を開けて下界に出ました。PM2:58

　薪がいっぱい積んであった建屋、先程の薪割り場と関係があるのかも。PM3:00

　巴川に架かる橋を渡る。こちらは豊川水系の巴川です。

　田んぼに写る風景、いいですね～　あぜ道の雑草の花に癒やされながら歩きます。

　ノアザミ

　ムラサキツメクサ

　ニワゼキショウ

　田んぼの上を滑空していたこの猛禽は何でしょう？尾羽の形状からするとトビではないようでした。
※ネットで色々調べた結果、羽の裏側先端近くに白い模様があること、色が茶色で体が大きかったこと、見かけたのが田んぼの上だった事などからトビに間違いないという結論に落ち着きました2020/6/3追記

　県道脇で咲いていた花、すごく鮮やかで美しいのですが、今問題になっている特定外来生物指定のオオキンケイギクかも？　人の都合で導入されたのに厄介者にされて気の毒な気がしますが、在来種を駆逐してしまう恐れがあるので、各自治体が栽培・移植しないよう注意を喚起しています。

　久しぶりのハイキングでしたが、無事道の駅に戻ってこられました。お疲れさまでした。PM3:33

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（時節柄）

　新型ウイルス感染症が世界的に流行する中、２ヶ月近く続いた緊急事態宣言が5月25日に日本全土で解除されました。一時期感染者が増え続け、ニュースを見る度に不安でしたが、減少に転じホッとしています。今後第２波３波が訪れる可能性がありますし、まだ治療薬やワクチンが開発されるまで安心はできませんが、このまま終息に向かってくれる事を願います。


　ハイク前に立ち寄ったコンビニでの一枚


　感染拡大中でも休めないゴミ収集担当者を励ますメッセージ、各地で話題になりましたね。(teppan家近くの収集場所で）

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（あとがき・感想）

　作手（つくで）は戦国時代に武田氏と松平氏（徳川氏）の勢力争いの最前線となっていた場所です。今回歩いた里山には山城（砦）跡があり、土塁や曲輪、堀切跡などが残っていて、戦国歴史好きな方には楽しめると思います。

　文殊山の中腹にある善福寺は森の中の石段の参道が素晴らしい雰囲気、入口にある仁王門の金剛力士像も必見です。広々とした山頂には木製の物見櫓が建っていて、南の本宮山方面を眺めることができます。

　山頂広場の一角には樹齢400年以上と言われるブナの巨樹があり、株立ちで見事な枝ぶりでした。愛知県内のこの標高で、これだけ大きなブナの木が見られるのは貴重だと思います。

　3山とも山頂近くまで林道（管理道）が通っているため野趣に欠けますが、いづれも静かで落ち着ける山頂です。すべて植林の山ですが、林床の大部分が丈の低い笹になっているので、緑の中の明るい稜線歩きは爽快でした。

（参考）新城市観光協会・登山マップ

https://www.city.shinshiro.lg.jp/kanko/city-promo/shizen-shiki/tozanmap.html

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（備忘録）

道の駅　つくで手作り村 

愛知県新城市作手清岳ナガラミ10－2　TEL [phone]

【営業時間】9時～18時（※10月～3月は17時まで）

【定休日】毎週木曜日

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