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【近江鈴鹿】イブネ・御在所岳・雨乞岳 後編 2019/10/17 [山歩き・ウォーキング]
近江と伊勢を結ぶ旧千種街道沿いにあるイヌシデ。信長がここを通った頃から存在したであろう巨樹は圧倒的な存在感を放つ。
※このたびの台風19号災害でお亡くなりになられた方々のご冥福と、被災された皆様が一日も早く平常の生活に戻ることができますようにお祈り申し上げます。
場所・山行日 |
「タイジョウ:1061m:独標」「御在所岳:ございしょだけ:1209.41m:一等三角点」
「雨乞岳:あまごいだけ:1237.71m:三等三角点」「イブネ:1160m:独標」
滋賀県東近江市・甲賀市・三重県菰野町 境 2019年10月16日(水)~10月17日(木)
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ルート |
1日目:登山口~桜地蔵~避難小屋~タイジョウ~佐目峠~イブネ~小峠~地獄谷出合~御在所岳~御嶽大権現~沢谷峠~三人山~東雨乞岳~雨乞岳~杉峠~杉峠の頭~佐目峠~イブネ
2日目:イブネ~佐目峠~杉峠の頭~杉峠~蓮如上人旧跡~桜地蔵~登山口
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歩行距離 |
1日目:20.6/25.4Km(平面/沿面距離)
2日目: 8.6/10.4Km(平面/沿面距離)
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標高差 |
(1日目)
登山口 +630mタイジョウ +95mイブネ -420m神崎川 +205m地獄谷出合 +265m望湖台 -280mクラ谷道出合 +305m雨乞岳 -190m杉峠 +80m杉峠の頭 -50m佐目峠 +90mイブネ (2日目)
イブネ -120m杉峠 -370m蓮如上人旧跡 -250m登山口 |
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所要時間 | 1日目:15時間00分 04:03~19:03 1.4Km/h(テント設営1時間・休憩時間含む) 2日目:04時間16分 09:12~13:29 2.0Km/h(休憩時間含む) Google earth俯瞰図はこちら |
滋賀県東近江市甲津畑から鈴鹿山脈の御在所岳と雨乞岳の登頂をめざして歩いた「真・鈴鹿10座」レポート後編です。
苔とアセビの台地イブネ
昔は歩く事も困難なほど笹が生い茂っていたそうですが、現在の姿しか知らないteppanには信じられないことです。
ヒカゲノカズラと苔のコラボ
北方向には鈴鹿北部の御池岳、霊仙山(左奥)に伊吹山(中央寄り遠方)が見える。
南には昨日暗闇の中を必死に下った雨乞岳
国見岳には天使のハシゴが架かっていました。右端は気象レーダーを乗せた御在所岳・朝陽台。
お月様は西の空へ移動。
他にお一人テント泊の方がいらっしゃいました。周回から戻った際に明かりが見えたので挨拶しましたが、夜突然現れてビックリされた事でしょう、驚かせてすみませんでした。
台地から西側に下ると谷間に水場があります。
夕食メニューのはずだったトマトチキンライスを炊きます 洗米・ミックスベジ・トマトジュース・焼き鳥缶・うどんつゆの素を混ぜるだけ。
洗米はすでに家で水に浸した状態で持って来たので、あまりトマトジュースは吸ってない様です。でもまあまあ美味しかったです(^^。
火加減も時間も適当だったので焦げてしまいましたが、クッキングシートを敷いておいたのでメスティンの焦げ付きは回避されました。
見る見るガスに覆われたイブネの台地を後にします。AM9:14
佐目峠から登り返したあたりからイブネを見たところ。また来年も訪れることになるでしょう。
タイジョウ分岐付近の二次林はとても雰囲気が良いです。AM9:47
杉峠の頭を過ぎたあたり、Y字の枯れ木がありました。
ノコンギクかヨメナか?たくさん咲いていました。
ブナ、ミズナラ、リョウブ、シロヤシオなどの混生林。
杉峠に到着AM10:12
杉の枯れ木の左に新しい杉が育っています。昔はすぐ隣にもっと大きな杉がランドマークとして立っていたそうです。
峠からは急斜面に付けられた山腹道を下ります。
道に横たわる倒木に絡まる蔓草。
禿の水 名前の由来は知りません。AM10:21
山腹道は狭く、滑落すると止まらない斜度なので慎重に。新しいフィックスロープが設置してありました。
朽ちて使えなくなった避難小屋。AM10:27
オオイタヤメイゲツ(カエデ)です。”板屋名月” 葉の全体的なシルエットが丸く満月に例えた名前だそうです。名づけた人はセンスあるなあ。
けっこうな大木になるんですね。
杉の大木です、自然のままだと力強い造形。調べたところ「かいしんの杉」というらしく、なんでも武田信玄が植えたと伝えられるそうです(信憑性は疑問ですが)。
老木の様で枝が幾つか折れて落下していましたが、その太さは普通の木の幹サイズ、もし通りがかりに当たったら大事故は免れない重さです。
トリカブトの仲間です、種類は分かりません。もうこの時期は花は少なく、ほとんど実になっているものばかりでした。
「一反ぼうそう」と呼ばれる大木、ミズナラだそうです。すでに枯れて枝は落ち、キノコが生えています。枝を広げた大きさが一反ほどあったからこの名が付いたとの事です。AM10:39
アケボノソウが集まって生えていた地点、まだツボミでした。
骸骨があってギョッ!としました。小さいのでお猿さんのものでしょうね、初めて見ました。
これもミズナラの大木です。
内部はほとんど空洞ですが、これでも生きていました。
今年1月に苦労して通過した地点。下に見える橋を渡ります。
冒頭写真の大シデです。とにかく大きくて威厳がありました。
蓮如上人旧跡で休憩、ツガの木が立っていました。AM11:28
中央の朽ちている部分は2人同時に乗ると危険。
ここを渡った先のロープ場は足場が狭いので慎重に通過します。
避難小屋が見えてきました。昨日往きに歩いたタイジョウへのルート入口はこの近くです。PM0:24
危うくヒキガエルを踏んづけそうになる… 記念に命拾いしたカエルのお腹を撮影、黒い斑点があります(^^;
驚かせてゴメン。(カエル苦手な人もゴメンなさい)
透き通った渋川の流れ(藤切谷とも呼ばれる) 魚が泳いでいるのが見えました。
桜地蔵尊でお礼参り。PM0:36
供えられていた花は造花ではなく本物のコスモスです。ここまで歩くと約1時間かかりますが、甲津畑の人がお供えに来られているのでしょう。集落内の畑でこの花がたくさん咲いていました。
延々と林道歩きが続きます。基本下りですが微妙にアップダウンがあって、疲労した体には結構堪えます。
林道脇で見かけた野草、これはコウヤボウキ
サラシナショウマ
ミカエリソウ
そしてアキチョウジ
林道入口(登山口)まで無事戻ってこられました。ちょっと無理がありましたがしたが、何とか計画どおり歩く事ができて良かったです。PM1:26
永源寺ダム湖
国道421号線沿いにある奥永源寺渓流の里で遅い昼食にしました。
岩魚のフライ定食、ごはんお代わりOKで税別900円。美味しかったです。
災害救援型自販機
海原ならぬ、森に浮かぶ白い戦艦(山SNSの知人が名付親) トヨタ車体のいなべ工場です。
(あとがき)
・大失態の御在所・雨乞岳周回
当初は8月or9月に計画していたハイキングですが、ヤマビルや天候の関係で10月になってしまいました。日が短くなっているにも拘わらず、当初のスケジュールでそのまま実行したのと、バリエーションルートで予想以上に時間が多く掛かってしまった為、日没後1時間半の行動となってしまいました。
そしてイブネから周回に出発した際、事もあろうにヘッドランプをテント内に置き忘れてしまうという大失態… 雨乞岳に到着した頃には日没を迎え、杉峠までの急斜面を暗闇の中下降せざるを得なくなりました。
・救ったのはスマートフォン
雨乞岳から杉峠までの間は急斜面だったので使いませんでしたが、杉峠からテント場まで戻るのに役立ったのはスマートフォンの懐中電灯機能。バッテリーの持ちが心配でしたが、イブネまでの40分間消えること無く十分な光量をキープできました。(使用後のバッテリー残量は94% ※購入後2年物 機内モード)
雨乞岳から杉峠までの間は急斜面だったので使いませんでしたが、杉峠からテント場まで戻るのに役立ったのはスマートフォンの懐中電灯機能。バッテリーの持ちが心配でしたが、イブネまでの40分間消えること無く十分な光量をキープできました。(使用後のバッテリー残量は94% ※購入後2年物 機内モード)
行動食と水は十分だったのと、大体のルートは頭に入っていましたので、焦らず慎重にゆっくり歩いて無事テント場までたどり着くことができました。風が無く天候が良かったのも幸いしました。
無理な計画に装備の不足、日没後の行動。幸いにして事故が無かっただけで遭難と変わりない状況でした。恥ずべき事ですが、自戒を込めてレポートにしました。
過信や油断は禁物、これからは肝に銘じて山に向かおうと気持ちを新たにした2日間でした。
【東近江市側からの鈴鹿10座登頂レポート】
【東近江市側からの鈴鹿10座登頂レポート】
・御在所岳:2019/10/16
・雨乞岳:2019/10/16
・天狗堂:2019/2/14
・イブネ:2019/10/16 2019/1/10
・藤原岳:2016/11/16
・銚子ヶ口:2019/5/2 2016/10/27
・釈迦ヶ岳:2016/5/1
・日本コバ:2015/4/16
タグ:鈴鹿の山
だめじゃん
ライトは盲点ですよね
連れが忘れたことも、私自身が電池の液漏れでつかなかったこともあります。
月明りは神様ですよね
怪我がなくて何よりです
by いた (2019-10-21 22:02)
ともかくご無事に下山されて良かったです。イブネ、いい感じの台地ですね。
by Jetstream (2019-10-22 11:11)
いたさん ありがとうございます!
ダメダメでした
もう1時間半早く月が昇ってくれたら助かったのですが…
事故も無く無事帰ることができて良かったです。
以後気をつけます(^^;
by teppan (2019-10-22 16:40)
Jetstreamさん、コメントありがとうございます。
一気に2座制覇を狙うのはちょっと無理がありました。泊地は先にイブネと決めていたので、そのせいで長距離になってしまいました。ケガしなくて良かったです。
標高は1100mちょっとですが、高い木が生えていなくて見晴らしが良い台地状の山です。独特の景観が人気です。
by teppan (2019-10-22 16:49)