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【飛騨】天生湿原&籾糠山 2019/6/13 [山歩き・ウォーキング]
天生県立自然公園の初夏を飾るサンカヨウの花
場所・山行日 |
「天生湿原:あもうしつげん」「籾糠山:もみぬかやま:1744.20m:三等三角点」
2019年6月13日(日)岐阜県大野郡白川村、飛騨市河合 境
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ルート | 天生峠~天生湿原~カラ谷分岐~カラ谷道~木平分岐~籾糠分岐~籾糠山 ~籾糠分岐~ブナ探勝路~ミズバショウ群生地~カラ谷分岐~天生湿原~天生峠 |
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歩行距離 | 9.8Km(平面距離) | ||
標高差 | 天生峠 +125m天生湿原南 -33mカラ谷分岐 +170m木平分岐 +90m籾糠分岐 +115m籾糠山 -90m籾糠分岐 -238mミズバショウ群生地 -8m天生湿原南 -120m天生峠 |
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所要時間 | 06時間39分 07:29~14:08 1.5Km/h (休憩・昼食・散策時間含む) Google earth俯瞰図はこちら |
山上の池や湿原が好きなteppanにとって、天生県立自然公園は憧れの場所です。ただ、日帰りでは少々遠い事もあり、これまでずっと行かずじまい。昨年ようやく行ってみようと思い立ったのですが、災害で通行止めが解除されず断念。今回ようやく天生デビューが叶った次第です。
国道360号線沿いを流れる木滝谷には「天生三滝」が掛かっていて、写真は道路沿いから見える豪快な天生中滝です。
谷間の展望地から仰ぐ三方崩山、奥三方岳、白山(御前峰・剣ヶ峰・大汝峰・七倉山)左から
天生峠の駐車場に到着。白線で書かれた区画が約80台分ほどある大きな駐車場です。三角屋根はトイレ。坂を登って左手上のテントがあるところが登山口です。
靴洗い場も完備されていてありがたいですね。
外来植物の種子の持ち込みを防止するため、階段に水が張ってあります。靴底を洗って保全協力金500円を渡して入山します。地図が載ったパンフレットがもらえます。
昨日の雨から一転、良く晴れました。北からの冷たい空気に入れ替わったせいか?とても清々しいです。
途中の展望地から東側の展望。立山連峰が望めます。写真はアップで撮った槍ヶ岳と笠ヶ岳。
沢を渡り、登り返すと獣除フェンス。ここが湿原の入口です。
天生湿原の南側の分岐地点。
こうした木製の標柱が各所にあるのですが、どれもご覧の様にカジられていました。クマによるものでしょう。
湿原の周囲には木道が設置されていて、散策は時計回りの一方通行指定になっています。
湿地に咲くタテヤマリンドウ。ハルリンドウの高山型変種とのことですが、ほとんど違いが分かりません。やや小さいかな?
広々とした湿原、前方は籾糠山頂北側に連なる尾根です。
この巨大な葉っぱはミズバショウです。花が終わるとこんなにも大きくなるんですね。可愛くて小さいイメージがありますが、”芭蕉”って言う名前が付けられたくらいですから、然もありなんです。
湿地の真ん中にある匠屋敷の祠です。「籾糠山」の名の由来が書いてありました。
ミズバショウは湿地の周囲に集まっています、何か理由があるのでしょうか?
湿地の北側まで来ました。ここから一旦谷間に下ります。
ニリンソウの花、もう最盛期は過ぎていました。
カラ谷分岐手前の小湿原です。リュウキンカやミズバショウなどがありました。
沢を渡ったところがカラ谷分岐です。
大きなカツラの木が分岐の目印。木の下は大きな空洞になっていて、雨宿りできそうでした。ここにはベンチがあり休憩出来ます。
この付近からサンカヨウがたくさん自生していたのですが、どれも花は終わってしまっているようです。
この独特な形の葉っぱは何という植物でしょう?
整列したラショウモンカズラの花、「羅生門の鬼」にちなんだ名前だそうですが、名付けた人は想像力豊かですね~
新緑の森を歩くのは清々しくて気分も最高です。
カラ谷道にはサンカヨウがたくさん自生しているのですが、ほとんど散ってしまっていて、咲いている株にはなかなか出会えません。標高が上がって行けば見つかるかもしれません。
沢に咲くリュウキンカ。
何の葉か分かりませんが(モミジガサ?)オオカメノキの花が乗っていたので撮りました。
やっと一株二株開花していたサンカヨウを見つけました。昨日までの雨で花びらが少し透けています。これがこの花の特色のひとつで、もっと水分を含むとガラス細工みたいになるそうです。ただし、霧吹きで水を掛けたくらいですぐ透き通るわけではないようです。
カエデの新緑
その後も登るに連れ、たまに花を付けたサンカヨウが現れます。調べてみると、「荷葉:カヨウ」とは蓮の葉っぱのことだそうで、蓮に似た葉で山に生えているから「山荷葉」なんですね。
雪国の山らしく、ブナの大木がたくさんありました。
木平湿原と籾糠山頂との分岐地点。山頂へ向かいました。
自然公園内にはトイレブースが3ヶ所設置されています。
中に携帯用トイレが用意されています。(400円) 使用後は登山口近くの回収ボックスへ。
ウラジロヨウラクでしょうか?
こちらはムラサキヤシオ。濃い赤紫の花が鮮やかです。伊勢神宮の近くの山に咲くジングウツツジ(ミツバツツジの一種)によく似た色です。
周辺に針葉樹独特の芳香が漂っていました、たぶんオオシラビソだと思います。
こちらはミツバノバイカオウレンの果実。テカテカした葉っぱはマイヅルソウです。
籾糠分岐です。山頂(左)、ブナ探勝路(右)
ダケカンバの大木がありました。
樹高15メートルくらいはあるでしょうか?
籾糠山頂上に到着です。平日ですが賑わってました。
三等三角点・籾糠山 1744.20m
山頂からの眺め。南東方向に御嶽山。
東には穂高、槍、笠ヶ岳から剱岳まで、立山連峰の山々がズラリと見渡せました。
北に見えるのは富山県との境にある人形山と三ヶ辻山のようです。
この山は白山のすぐ近くなので、さぞや雄大な姿が眺められると期待していたんですが… すぐお隣の猿ヶ馬場山(写真)に遮られてまったく姿が見えませんでした、残念(^^;
賑わう山頂から戻って、途中の休憩ベンチでランチ。トマトシーフードヌードルです。
帰りはブナ探勝路(尾根道)で戻ります。途中にあったブナの倒木です。
ブナ探勝路の名前のとおり、ブナがたくさん。
大木が多いです。
ミズバショウ群生地にやってきました。残念ながら花はすでに終わっていました。
ここはお食事するのにはお勧めの場所です。
道には所々一斗缶がぶら下げてあります 日頃の鬱憤を晴らすには絶好の小道具ですよ(^^
湿地の西側を通って下山しました。
使用済み携帯トイレ回収ボックス、備え付けのキットを使ったら400円を料金箱へ。
駐車場に戻ると車がたくさん駐まっていました。
(おまけ)
下山後立ち寄ったところのレポート
下山後立ち寄ったところのレポート
御母衣湖です。日本でも有数な規模のロックフィルダムだそうです。
荘川桜は推定樹齢500年、ダム建設に伴い湖畔のここに移植されたそうです。町のシンボルになっています。
そばの里荘川の五連水車。
道の駅・桜の里荘川でお買い物。
荘川・北野農村公園にある日本一大きな「治郎兵衛のイチイ」は推定樹齢2000年以上だそうです。そんなに長生きする樹なんですね~驚きました。
裏山の北斜面はササユリの群生地になっています。
歩道が整備されていて、間近で花を観賞できます。
一万本とも言われるササユリが咲くそうで、ちょっと見上げただけでも、つぼみを付けたササユリがたくさんありました。ただ、ここも野生動物の食害があるようです。
この日はまだ開花前でした。6月下旬には見頃になりそうです。
群生地から見たイチイの木
農村公園からの風景
ナデシコが咲いていました。
道の駅で買ったお土産は、この酒屋さんで製造販売されている、
写真の飛騨名物「鶏ちゃん」です。この日の晩ごはんはこれでした。
(あとがき)
今月5日に国道の通行止めが解除されてから一週間、残念ながらお目当てのサンカヨウは、すでにほとんどの株が花を散らしていました。ミズバショウは完全に終了、その他の花も開花が随分前倒しになっている様です。それでも僅かではありましたが、咲き残っていたサンカヨウを見る事ができました。
サンカヨウの特色は花びらが水分を含むとガラス細工のように透明になることですが、これもタイミングが合わないと見るのは難しい。霧吹きで水を掛ければすぐ透き通るのでは?と思ったのですが、実験した人のレポートを見てみると、どうもそう単純ではなく、シトシト降る雨に長時間当たらないと透明にはならないみたいです。雨の中、前回の日曜日に現地へ行かれた方は運が良かったですね。
お目当ての花を見るにはちょっと遅かったのですが、それでも清々しい新緑の森の空気を肌で感じたり、多くの野草の花を楽しむことができたので、遠征した甲斐がありました。
素敵な天生湿原、これからも時々訪れることになりそうです。
タグ:愛知県外の山
天生湿原、記事で拝見していても素晴らしい植物の宝庫だということが分かりますね~♪
by よしころん (2019-06-17 17:58)
こんにちは よしころんさん
規模ではとうてい尾瀬には及びませんが、野草の種類は豊富な感じがしました。初夏(現地では春?)の花には間に合いませんでしたが、それでもたくさんの花に迎えられて楽しく散策できました。
後ほど備忘録を兼ねた花の写真記事をアップいたします。
by teppan (2019-06-18 09:09)
眺めも良く見どころもあるいいコースですね、行ってみたいです。!(^^)!
by Jetstream (2019-06-18 09:42)
こんにちはJetstreamさん
タイミング良く梅雨の晴れ間に歩く事ができました。
湿原の規模はそこそこながら、豊富な種類の花が楽しめました、お勧めの場所です。
by teppan (2019-06-18 10:34)