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タイジョウ~カクレグラ 甲津畑より読図トレーニング2017/5/11 [山歩き・ウォーキング]

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 千種街道の近江側にあるシンボルツリー「大シデ」。イヌシデだそうですが、とにかく巨大!その存在感はかなりのものです。


場所・山行日  「タイジョウ:1061m:独標」「カクレグラ:990.33m:二等三角点」
 滋賀県東近江市甲津畑町・佐目町 境 2017年5月11日(木)
ルート  甲津畑・雨乞岳登山口~杉峠~タイジョウ~カクレグラ~甲津畑登山口
歩行距離 15.0Km/17.3Km(平面/沿面距離)
標高差   駐車地~杉峠+580m 杉峠~杉峠の頭+70m 杉峠の頭~最低鞍部-225m
最低鞍部~カクレグラ+107m カクレグラ~駐車地-570m
所要時間 09時間57分 06:33~16:30 (休憩・昼食時間含む)
実測ルート図はここをクリック!   Google earth鳥瞰図はこちら

  最近怠慢で記事作成が追いつかず、ちょっと前のハイクレポートです^^; 
この日は山SNSでお付き合いのあるblackさんと3人で地図読みトレーニング。鈴鹿山脈にあるマイナー山を歩いてきました。GPSに頼らないでどれだけできるのか?予定ルート上にチェックポイントを決めて、答え合わせをしながらのハイキングです。


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 現地へ向かう前に立ち寄った道の駅「奥永源寺渓流の里」。休まずいつも立っているのがこの方です。^^


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 東近江市甲津畑集落奥からさらに入った所が登山口。車はここから50メートル先に進んだ橋の手前の道路脇に駐車しました。


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 しばらくは舗装された道です。

 
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 説明書きによると、近江の甲津畑から伊勢の千種へ続く「千種街道」は中世以降商人が行き来する重要な道で、あの織田信長もここを通った様です。御池鉱山や向山鉱山の採掘が盛んだった頃の名残を多く残しています。

 
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 このスライムみたいな物体は何でしょう?

 
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 「善住坊かくれ岩」の案内板。かつての千種街道はここから谷の右岸に移っていた様です。ここを下った所の岩に隠れて、信長を狙撃したらしいが失敗したとのこと。
 
 
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 桜地蔵尊。説明は写真の案内板のとおりで、元々は鉱山関係者のものであったらしい。今日の無事を祈りました。

 
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 藤切谷に架かるしっかりとした鉄橋です。

 
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 甲津畑から杉峠までの間には、こうした避難小屋が3つ建っています。冬場は雪が結構積もる場所なのでこういう形なのでしょう。

 
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 車が通れるくらいだった道は、やがて写真の様な地道に変わります。支谷を渡る吊り橋を通過しているところ。

 
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 雨乞岳西の「大峠」方面への分岐地点。ツルベ谷沿いにルートがある様です。

 
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 街道沿いにはこの花がチラホラつぼみを着けていました。一番開いていたのがこれです。

 
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 芽吹きだした若葉の中を行きます。気持ち良いですね!
 

 
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 2ヶ所目の避難小屋は蓮如上人旧跡と呼ばれる場所にありました。
調べてみると”蓮如上人”とは浄土真宗中興の祖と呼ばれ、近江に縁が深い方だった様です。この地との関わりはどの様なものだったのでしょう?

 
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 中はこんな風です。雨はしのげますが、かなり風通しが良さそうですね。^^

 
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 杉峠に近づくに連れ、だんだん山道らしくなってきました。

 
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 冒頭写真の大シデには圧倒されましたが、シデの並木や写真の杉など、歴史を感じる街道に相応しい大木が立っていました。

 
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 下り加減の木橋。夜明け前までの雨でツルツル。とても怖くて渡れませんのでこの通り!

 
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 花を探しながら遅いペースで歩いていると、遭難対策協の団体さんが追いついてきました。今後行われる予定の登山道整備の下調べだそうです。東近江消防・山岳救助隊のメンバーも一緒でした。

 
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 枯れている様にしか見えませんでしたが、この大木が「一反ぼうそう」と呼ばれている様です。ミズナラの古木らしいのですが、広がった枝葉の面積がちょうど”一反ほどあった”というのが名前の由来のようです。

 
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 杉峠直前にある避難小屋です。トタンがはがれてしまってました。

 
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 だんだん谷を高巻いて細い道になってきました。滑落防止の為にロープが渡してありました。

 
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 水場がありました。「禿の水」と言うそうですが由来はわかりません。

 
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 杉峠に着いたら遭対協のみなさんが休憩されていました。以前は杉峠の名が示す通り、2本の杉の木が立っていたそうですが、今は枯れ木が1本残るのみです。

 
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 次は北へ、杉峠の頭へ向かいます。東には国見岳と御在所岳。


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 峠の手前で風が強くなってきたのでウインドブレーカーを着ましたが、稜線に出るとさほど風を感じません。

 
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 抜きつ抜かれつで歩いてきた捜対協の皆さんはイブネを往復されるそうです。

 
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 杉峠の頭を過ぎてアゲンギョと呼ばれる分岐近くです。昔は一面笹藪だったそうですが、今はその面影は全くありません。

 
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 佐目峠との分岐を過ぎて北に進路が変わると、ヤセ尾根に変わります。崩壊地の縁を慎重に通過します。

 
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 崩壊は今も進行していて、部分的にオーバーハングです。

 
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 北斜面の谷間には、まだ残雪が残っていました。この冬の積雪は多かったですからね。

 
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 ヤセ尾根道にはイワカガミがびっしり!


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 シャクナゲはあともう少しと言うところ。

 
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 こちらは花の終わったイワウチワ。

 
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 お天気も良くなって快適な稜線歩きです。

 
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 そしてここがタイジョウの山頂です。案内板は割れていました。

 
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 山頂から南東に少し下ったところで山ランチにしました。歩いてきた稜線が良く見えました。

 
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 タイジョウ山頂からは、ほぼ真北に伸びる尾根を少し下り、

 
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 途中から岩がゴロゴロする山腹を西方向にトラバースして尾根に復帰します。

 
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 まだ新しい葉が開き始めたばかりなので、明るく開放的な尾根歩きです。

 
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 途中北側が崩壊した尾根を通過したら、穴が空いていて向こうが見えていました。

 
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 珍しい双子のチゴユリがありました。

 
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 二次林の開放的な空間。近江鈴鹿らしい姿です。

 
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 イブネから銚子ヶ口へと続く稜線が一望できる地点がありました。(写真クリックで拡大表示)

 
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 イワカガミの群生です。

 
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 アップダウンを繰り返しながら、ようやくカクレグラの山頂にたどり着きました。

 
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 カクレグラ山頂からは、変則的に南西に伸びるバリエーションルートの尾根を選択しましたが、まず最初の下降点を定める所から難しく、テープ指標もほとんどありません。尾根芯はアセビなどが繁って巻かなくてはならない場所も多く、地形図だけで下るには難易度が高いルートでした。結局GPSに頼る歩きになってしまいました。写真は尾根の途中にある708m独標ピークです。

 
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 尾根の終端は林道ですが、15mほどのガケになっているので、そのままは降りられません。参考にしたレポートに、鉄階段を登ったとありましたので、先端近くまで下ればすぐ分かるだろうと楽観していたのですが、なかなか見つけられません。右往左往したあげく、写真の小谷の先に階段を見つけて一安心です。急斜面をズルズル滑りながら下ると、
 

 
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 こんな階段があり、無事林道に着地することができました。やれやれ…^^;

 
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 林道脇の木に着いていた実。最初ヤシャブシかと思いましたが、葉っぱの形状からしてヤマハンノキかケヤマハンノキではないかと思います。

 
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 林道にこんな大きな落石が!右の斜面を見たら大きな岩がゴロゴロとしたガレ場が見えました。アスファルトにこの岩が着地したと思われる大きな凹みがありました。こんなのにぶつかったらひとたまりもありませんね。

 
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 相棒とblackさん、同年代の主婦として話が合わないわけがありませんよねえ^^

 
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 なんとか無事駐車地に帰還。blackさん、今日は大変お疲れ様でした。はたしてちゃんとトレーニングになったんだろうか?(^^;)

 
今回のまとめ(備忘録)

※杉峠の頭からタイジョウ~カクレグラ~林道間はバリエーションルートです。踏み跡や案内表示、テープ指標等がない部分が多く、歩く場合は地形図・コンパス・GPS等でルートファインディングが必要です。

【甲津畑登山口~杉峠】
 古くから使われてきた千種街道は広くて歩きやすいです。フジキリ谷を渡す木橋が数カ所ありますが、濡れている際はスリップに注意。杉峠に近づいて最終の避難小屋を過ぎたあたりから高巻きの細い道になるので、転滑落に注意。

【杉峠の頭~タイジョウ~カクレグラ】
 稜線の縦走。タイジョウ手前に北側が大きく崩壊したヤセ尾根が2個所ありますので通過は慎重に。タイジョウ山頂からカクレグラ方面へ下る際は、一旦北の尾根を降り、途中から山頂直下の大きな岩がゴロゴロした山腹を西へ移動します。

【カクレグラからのバリ尾根下降】
 踏み跡も薄く、テープ指標もほとんど無い急な尾根です。尾根芯はアセビが繁った個所があり、歩きやすい所を巻きながら下降。尾根終端150mくらい手前になったら右寄りを意識して下り、最後に平坦になったヤセ尾根の付け根付近(林道の落石防止ネット上部の手前)から右(北側)の急な小谷を下ると林道に降りる階段がある。

タグ:鈴鹿の山
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よしころん

冒頭お写真の大シデ!立派ですねぇヽ(^o^)丿
すごい存在感!!
スライムちょっと怖い~~^^;
今回も地図読みトレーニング、素晴らし~!お疲れ様でした^^
by よしころん (2017-05-19 15:48) 

teppan

よしころんさん、こんにちは!

東海地方の巨木は幾つか見てきましたが、この大シデの存在感もすごかったです。
デコボコした独特の木肌が霊力を宿しているかの様な雰囲気で、畏怖のようなものを感じました。
スライムは何なんでしょうね?地図読みはなかなか思う様に上達しませんねえ(^^;)
by teppan (2017-05-20 12:39) 

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